第122話 夢見る子猫の小さなぼうけん(ポエムです)
夜明けの子猫は星を見る
「サラマンダーが空を焼く。好奇心に負けたのね」
夜明けの子猫は月を見る
「ようやく眠るじかんだわ」
かわいい子猫を映すのは
硬くて透ける窓ガラス
かわいい子猫が映るのは
硬くて冷たい窓ガラス
その先へ行きたい?
――いいえ、だめよ「雨がふってる」
雨にぬれてみたい
――いいえ、だめよ「カゼひいちゃう」
雨にぬれてみたい
――いいえ、だめよ「体が冷えちゃう」
雨にぬれてみたい
――いいえ、だめよ「おうちにいなきゃ」
雨にぬれてみたい
ずぶぬれになるまで
青ざめた町のなかを
ひとりあるいてみたい
――それはファンタジー
知らないわたしにあえるかも
――それはぼうけん
雨にぬれてみたい
――いいえ、だめよ「どうなってしまうかわからない」
雨にぬれてみたい
――いいえ、だめよ「…………」
どうしてとめるの?
どうなってもいいの
それがわたしの道ならば
こっそり庭先にふみだしてみた
石だたみ
しげった草
そしてね!
やわらかな雨
ちっとも冷たくなんてなかったの!
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