第10話 2019/11/06/水・スコちゃん気ぃつかいだなぁ。

 スコちゃんは、最近部屋を脱走したとき、「スコちゃん、おいで」と扉のほうから呼びかけると、素直にてってってーと戻ってきてくれるようになった。

 私が脱走する彼女をあまり追っかけまわさないようになったので、つまらないのかな。

 でも、呼んだら来てくれるので、とってもうれしい。


 私は蜂ぶんぶんのおもちゃで遊ぶとき、節をつけてみた。



「はーちぶんぶん、はちぶんぶん!」



 と歌った後、「びよんびよん」「びよんぱっ」「ぱっぱぱー」と声をかけて、蜂ぶんぶんを振り回したり、ばねを効かせて飛ばしたり、その場で飛び跳ねさせたりした。

 しかし、今日はちょっと昼寝の時間を削って遊んでしまったので、スコちゃんがつかれて乗り気じゃなくなってた。

 しかし、夜になるとまた元気になるのですー。


 猫って身が軽いイメージがあるけれども、ろくに筋力が鍛えられてないペットショップ出身ですから、どたんどたんと音立てて張り切ります。

 うちに来た当時は、後脚が弱くて、もたくさしてるところがかわいかったけれど、今は蜂ぶんぶんを捕まえる時の、上からとびかかる姿や、捕まえた後、物陰に持ち去ろうとする姿にお野生を感じます。

 うん、成長してるっ。


 昨日は机の引き出し(私、大人になっても勉強机を使ってます。品がよかったから)の奥に入りこんでしまって、うぬうどうしたら……と思ってましたが、放っておいたらちゃんと出てきました。

 なんだろうね。

 スコちゃん、かまってほしいのかな。


 今日は二回、抱っこさせてくれました。

 階段上から降りる時と、廊下から部屋に連れ戻すとき。

 やっぱり、赤ちゃんなんだ、と思うほど軽くて、あったかい。


「スコちゃんが元気に無事でいますように」って、自分ではめったに飲まないお酒を神棚に供えて、お祈りしました。

 だけど、スコちゃん、私がPC打ってると、顔を覗き込んできて、それでもPC打ってると、部屋の外へ行ってしまう。

 うん? とドアの方を振り返ると、てっててーと近寄ってくる。


 猫ちゃんも自分のことを見てくれる人が、きっと好きなんだな。

 今、私の腰の上をあっためてくれています。

 至福。



 さあ、幸せになるのよ? 私のスコちゃん……。








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