第4話 2019/11/02/土
朝、目が醒めると、スコちゃんは私の腕の中にいた。
シンクロするみたいに、同じポーズで寝ていたのだ。
その吐息、体温、全てが鼻血ものである。
夕べ、彼女は床に寝ていた。
というより、寝る間際までおもちゃで遊んでやっていたので、私がつかれてぶっ倒れてしまったのだった。
で、朝、彼女はちゃっかり同衾してきた。
『蜂ぶんぶん』おもちゃはさきっちょのおもちゃが外せるらしいので、ためしにとってスコちゃんに与えてみたんだった。
しかし、スコちゃんは蜂ぶんぶんをくわえて、トンネルの中に出たり入ったり、箱の影に運んでアレなことやいろんなことをしていたが……おもちゃが動かないのが納得いかなかったのか、私の手元までもってきて、ぽとりと置いていった。
やっぱり、ぶんぶん動かさないとつまらないのだな、そう思ってまた紐に括りつけて振り回して遊んでやった。
夕べの記憶はそこまでである。
なんと、明かりをつけたまま布団もかぶらずに、私は横たわって眠ってしまった。
夜行性のはずのスコちゃんも、便乗したわけである。
そんなわけで時刻は5時数分。
ササミを与えて、食事をしたら、さあ、ゴミ出しに行こう!
私は着替えて、近所の方にあいさつしながら、スコちゃんのおトイレ砂を捨ててきた。
帰ってきたら、スコちゃんはまさに女王様の気風で、ゆったりベッドでくつろいでいた。
どうやらご満足いただけたようだ、とほっとした。
ほんわー、かわいい。
幸せすぎて、二度寝する。
するとこんどは、スコちゃんがころーんっと、仰向けになって隣で寝ている。
ベッドから落っこちそうだが、とりあえず3DSでパシャリ。
本当に頭から落っこちそうになって「う? う?」って鳴いてるから、手で押し戻してやった。
起きたら起きたで、蜂ぶんぶんのしまってある戸の下に寝そべってこちらを見ている。
期待のまなざし。
うーん。
遊ぶか!
ブーンブーン……。
疲れてきたので蜂ぶんぶんを取り外して与えてみるが、やはり動かないのではつまらないらしい。
床に放置して終わり。
私、おもちゃを回収してこれを書く。
今朝のハイライトはあれだな。
ボックス型のトンネルに、蜂ぶんぶんを落としこんでやると、上からのぞきこんで前脚でかいかいするのと、おもちゃがトンネルから飛び出すと(私がひっぱっているわけだが)きょーんっとして見上げたり、わっとおもちゃに飛びついたりする。
だけどやっぱり、紐が気になるみたいだね。
夕べなんか、尻尾辺りに蜂ぶんぶんをとまらせてやったら、スコちゃんが体をねじったので、尻尾と胸とに紐が絡まって、どんなプレイ? って感じになった。
いやいや、首でもしまったら、赤ちゃんだぞ? と思ってすぐに外した。
面白かったなあ。
今、リビングでこれを書いているが、スコちゃんは廊下で「むむー……むうー」って鳴いて不服申し立てをしているので、ちょっと行ってきます。
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