第4話 部屋の中で
みんなメイドたちに部屋に案内された。
そして手に持っていた槍はボックスに入れておいた。
部屋への道のりは単純で召喚された部屋の扉を出て階段を下がった後に一直線にある廊下に1人ずつの部屋があった。
雀は1番奥の部屋にいる。
そして部屋の中は白を主色とした部屋でベットとクローゼット、机に椅子、窓まである。
簡素だがそれなりの生活はできるだろう。
「さて、王様が言ってたステータスっと」
みんなが部屋に向かう寸前で王が言った。
「ステータスと言えばさらに詳しくスキルが観れるようになる」と。
多分ボックスと言った時のように開くだろうと思った雀はステータスと言ったのだった。
「はぁ、お?」
思った通り、ステータスは表示された。
いくら見ても、職業は『ぼっち』だった。
でも職業スキルは一応戦闘向きだった。
ぼっち
詳細 : 1人行動中、状態異常攻撃、精神攻撃無効
さらに1人行動中、基本ステータス10%アップ
だった。
名前はなんかとっても弱そうだが、ソロで動くならとても強い職業スキルだ。
でも基準がわからないのでこのスキルが弱いのか強いのかわからない。
でもスキルはそれだけじゃなかった。
おそらく職業スキルの他に取得条件などで取得するスキルなどもあるのだろう。
雀は頭の中にどんどん情報が流れてくる。
浮遊
詳細 : 物を浮かせることができるスキル
常に魔力を使いつずける
自由に操作可能
魔力貯蔵
詳細 : 体内で生成する魔力を常にためつずける
任意で使用可能
風除けの加護
詳細 : 風の抵抗をなくす
職業スキル以外に3つのスキルがあった。なんかどれもパッとしないって言うか、どれも攻撃系のスキルには見えない。
魔力貯蔵なんて単なる魔法使いのバッテリーみたいな存在じゃないか。
雀は明日できることは明日やろうと思い、ベットに横になった。
朝だったはずだが、もう眠いし、もう周りが暗くなっている。
召喚時に一瞬だと思ったが、思ったより時間がかかってたのかもしれない。
少しお腹が空く中で、暗く、ゆったりとした眠気に身を任せゆっくりと眠りについた。
♢
俺は勇者だ。浮遊感とともに来た世界だが、なぜかとてもワクワクしてる。
なんせ、日本では無縁だろう、金ピカの鎧を身に纏っているからである!
重くないかって?
なんかこの世界に来た時から妙に体が軽く感じる。
これが勇者の特権か!
これから俺の無双が始まるととてもドキドキする。
一応、異世界系の本は読む。
でも大体勇者が無双するんだ。
だから俺強ええええでこの世界を救って見せるぜ!
そしてこの世界の可愛い子ちゃんたちをたくさん捕まえるぜ!
ヒャッハァ!
っと、高テンションはこれくらいにしておこう。
一応クラス長なので、みんなの気持ちをまとめて声を張って威嚇しよう!
「これはなんだ!なんの冗談だ!ここはどこだ!説明しろ!」
これくらいでいいだろう。
おほ、みんな俺の声に乗ってくれる!
俺カッケェ!
お?
なんかじじいが来たんだけど。
なんか喋ってんだけど。
あと、このじじいめちゃくちゃ唾飛んできたねぇんだけど。
少し離れていい?いや、いいかな?
「どうかお願いします」
あれ、お願いされちゃったよ、俺強えからか!
なになに俺にかかればそんなの朝飯前よ!
「皆様に言ってくれませんか?」
ごめん、なんも聞いてなかったからわからんかった!
えっと、多分、勇者で、召喚で、異世界で、じじいの前で、クラスのみんなの前で……
「クラスのみんな!俺は勇者だ!とても強い!そしてみんなもそれなりに強いはずだ!魔王って調子乗ってるヤツボコってさっさと日本に帰ろうぜ!!!」
こんなでいいか?
そうかいいか!
みんなも返事してくれる!
俺カッケェ!俺強え!俺最強!!
これから無双してやるぜ!!
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