閑話!! =留守番の椎佳=
まえがき
京都から離れて東京。
慌ただしく流那が頑張る中、椎佳はというと……
「ふんふふふーん♪」
まぁ、
「今日のログインボーナスはーっと……」
ピロン♪
スマホの画面に映った豪華な宝箱が重々しくその口を開けて、中から金色の光が飛び出す。
「おっ、体力回復薬や! これは今日はやりまくれるなぁ!」
スマホゲームしよったら静姉がすぐ注意しに来るからなぁ~……。
ホンマ、今は極楽やわ♪
「うーん、これが終わったら後でちょっと手伝ったらなアカンかなぁ……」
なんて思いつつも今はゲームゲーム。
体力が満タンやし、これは使い切らな損やもんな。
iine♪
ん? iine?
誰やろ?
「げ……」
差し出し人は静姉……。
――――ちゃんと見回りはしてる? 手が空いたら流那さんのお手伝いをお願いね?――――
「うへぇ……。「分かっとるって。任せといてよ」っと……」
タタタと文字を打って送信。
さってと、ゲームの続きを……
どのクエストからこなそっかな?
体力を上げるクエストか、攻撃力を上げるクエストか……。
iine♪
「……」
――――スマホゲームばっかりしてたら駄目だからね? 後で流那さんに聞くわよ?――――
その後に送られてきたのは可愛くデフォルメされた猫が器用に手に持った日本刀を舌で舐めとる絵。
イラストの横には「バッサリ殺っちゃいますニャ♪」と血文字が入ったスタンプやった。
「翡翠の使うとるスタンプやないかっ!! ハマったんか!? ハマったんか静姉!?」
誰に言うでもなく思わずスマホにツッコミを入れてしもた。
「はぁ……。ホンマに静姉、監視カメラか何かでウチの事監視しとるんちゃうか……?」
不安になって部屋を見回してみたけど、勿論そんな物はあらへん。
体力が満タンやから空になるまではやっておきたい……。
トタトタトタトタ……
ドアの向こうでは廊下を慌ただしく走っとる流那の足音。
うーん…………。
「……しゃあない、さっさと手伝って、はよ終わらせて後でゆっくり遊ぼ……」
ベッドからのそりと起き上がったウチは、流那の家事を手伝おうと部屋を後にした。
あとがき
うう、最近ちょっと時間がないという……。
番外編とでもいうべきか、留守番の椎佳の様子でした。
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