第4話 漁夫るって大事。

そして、あれよあれよという間に約三年の月日が経ち。


私はお父様と同じ銀色の髪をした、健気で可愛らしい三歳児となったのです。

と言っては少々いや、かなり過言かもしれない。


今日は五歳になったボビーお兄様の初めてのお勉強を見学することになっている。

静かにしていられるのなら、見学しても構わないとヘレンからお許しが出たのだ。


普段から物静かにしていて良かった。

これでもっとこの世界について知ることが出来る。


三年間、溜まりに溜まった疑問によって私の精神は今にも爆発しそうになっていたのだ。


家庭教師のお兄さんがやって来て、私たち二人の前に立ち、目線を合わせるようにしゃがんだ。


「今日からボビー様の家庭教師となります、ベンと申します。宜しくお願いしますね」


人の良さそうな柔らかい笑顔で挨拶した。

その平凡顔、どこまでも癒されます。


こうして始まったボビーお兄様の教育。

ちゃっかりその横で私は知識を漁夫りました。大漁、大漁。

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