第16話―恋愛には夢を見ない―
授業が終わり僕はすぐに
廊下や校庭を
まずは人目が多い廊下で
喧騒を耳を傾け情報収集。
少ししてから人目がない
廊下など足を向けて周囲を見回すと複数でナンパする
「何をやっているのですか!」
僕が、ただ徘徊しているのではなく今出川のようにナンパしていないか見回り。授業が終わる予鈴の直前に教室を出た。そんな
「誰かと思えば弱そう」
一人は黒髪短髪のスポーツをしていそうな印象を与えるだろう高身長の男。
「仲間に加わりたいのか、あん?」
中央にいるガラの悪うそうな男は威圧的に睨んできた。
「どうするコイツ?」
「もう一度、尋ねる!そこで
何をやっているんですか」
「なにをって、これから食事にいかないか誘ったんだよ」
「はは、何こいつ。キモイなぁ」
「で、どうするコイツは。殴っても大丈夫か?」
注意は引いた。僕は視線だけ動かし囲まれた被害者に逃げろと合図を送る。言葉なくとも呆然と傍観していた女の子は、いきなりの合図に気づきゆっくりと急ぎ足で脱出していく。さらに注意せねばならない。
「へぇーこうしてナンパしているんだ。ダサすぎだろう。
いやぁー女の子に一人でナンパ出来ないか、キモすぎ、キモ――」
頬に拳を強い衝撃。殴ったのは、この中で整った顔の3人目の奴だ。
「アァ!偉そうなんだよテメェ!」
どうやら激高したのはガラの悪い奴ではなく、まともそうな奴か。
顔なんて性格を判断できないものだ。なら少しアジ(
「うわぁ!?いたいじゃないか。そこの変な顔の、止めてろよ」
上から目線で命令口調で中央のリーダー各の男に指を向けて失礼な発言には耐えれなかったようで
不快そうな表情した。
「はぁ?オレの事か変な顔はおまえだろうがぁぁ!!」
またも僕の頬を殴ってきた。衝撃に逆らわず受け流す。後ろに下がってよろめく姿に
「いてぇなぁ、落ちこぼれ共!」
中学の時なら僕も落ちこぼれだったなぁ過去を思い出し懐かしむ。
僕はただ
「誰か落ちこぼれだぁぁ!!」
どうやら醜悪な愉悦に浸る男も加わり黒髪短髪の男は激怒したのは気にしていたのだろう。ともかく冷静さを失えば十分に逃げられるだろう。さて誰も見てないとはいえ噂を広がると晴幸が流言の処理に負わせたくないので。
「うわぁーーー、やってやる!」
僕も怒りに任せた高校生と思わせて3人の体力を少し奪ってから、
ここから逃げるとしよう。
「どこだ!」「居なくなったぞ」
「まだ顔が痛いじゃねぇか!」
僕はトイレに入り身を潜める。
廊下から三人の声が高々と耳に入る。そしてここは――
「そこで何をやっているんだ」
「げぇ!?」「っ!」「・・・」
頭に血が上って冷静を失った三人に体育の教諭まで
「さて次だ」
放課後のすぐに徘徊した情報によれば屋上と人通りが少ない踊り場に告白を入手した。まったく恋愛となると話題をよくする。まずは踊り場を手当たり次第に調べれば
、まぁ2件はあった。普通のと
異常のものが。
「ど、どうして・・・何もしてねぇからなぁ!」
踊り場で声を掛けるとすぐに恐怖して立ち去った。確か晴幸の情報によれば
助けられた事に安堵した彼女に会釈で感謝され「大したことじゃないよ」と照れて答える。次は屋上だ。
「ここなら誰も来ないから、どんなことをしても――」
「うわぁー、まじか」
時間を使いすぎて階段を駆け上がって正解だった。告白を断われ強行しようとでもしたのだろう。
セリフを遮り冷やかな眼差しを向ける。
「あっ!」
(げっ!?)
よりにもよって・・・知り合いかよ。今出川とは違い大人しいから当然か。ともかく分析して適切な対応してから話でもしよう。
「僕の彼女だけどなんなの?」
「チッ、彼氏がいたのかよ」
彼氏然とした睨み攻撃に捨てゼリフを言って後をするナンパ。
僕は彼女に振り向く。
「どうでもいいが平気か?」
「うん、平気。その孤独感まだ
続けているんだタイガー」
タイガーは僕の虎繁の虎から英語にしたあだ名でそう呼ぶのはコイツだけだ。名前は
幼馴染で僕の過去を知る生徒会の会計を担当している。一年にしてさすがと称賛でもするか。
「さすがに一年にして生徒会の会計となった数学オタクにナンパなんて酔狂な奴もいた者だ」
「はぁ!なにその言い方。まるで、ぼくが魅力がないみたいじゃないか」
「実力にないんだろ」
「ぐうぅ、これでもモテってますよだぁ。さっきのは滅多にないから怖かったけど、ありがとう」
「・・・どうも」
吐き捨てるように返事した。
こんなやり取りが出来るのは幼馴染だからだろう。残念な事に幼馴染の存在はアニメやマンガのように以心伝心ではない。普通にいて
極力と近づかない。特殊性もある。
「タイガー良かったら生徒会でお茶でもしない?」
「生徒会室についでとして報告したいからなぁ。お茶はしない」
「あっ、そう。報告だけなら、ぼくに伝えればいいだろ」
「・・・さっきの男に声を掛けられる可能性があるから、その用心棒だ」
幼馴染だから気づかないことがある。呉羽は自画自賛になるだけはある才色兼備なのだ。
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