第10話会議は踊るされど進まず
明日の放課後こそスパイがいないと思ったのだが・・・
「お前まだ生徒会と僕らが関係を持っているって知っても
今日も黄昏会議に
「仁科くんその・・・顔が怖いよ」
「
次に睨むは政治と信綱。
僕らを疎んじている勢力のスパイ可能性がある今出川をどうしてここへ呼んだか問い詰める意味で睨むが、二人はサッと目を逸らす。
「まぁ、落ち着け
ベンチの左隣に座る
今ここで詰問しても変化はないだろう。それと後の二人は思春期が隠そうと血気になる本をバラしたくなかったら・・・と警告しよう。
「あの私スパイじゃないよ」
手を控えめに上げスパイではないとスパイは言う。
「はっ、スパイが自分がスパイなんて言うバカはいないように
否定しないスパイもいない」
「むっ、それなら教室で皮をかぶる仁科くんがバカだよ」
「そうだがそれが?」
「失礼だよ!私ここまで見下されたことなんて初めてだよ!!」
まさか反撃してくるとは。ある意味、色んな顔を持つスパイらしいやり口だ。
「お、落ち着け!ボケ担当である
晴幸が仲介に入り止めようとする。ちなみにかなり前に僕がツッコミ晴幸がボケするのが日常茶飯事。しかし時の流れは変わっていくのが時の残酷さものだ。
「知っていたか。また今出川さんが上級生に告白されていたんだぜ。ここまで来るのに2回も」
政治が言い出した。ふむ、二人がいてだろうか?
「ああ、俺が来るまでしていたなぁ。詳しいことは知らないが心配することじゃないって今出川さんは言っているけど・・・」
僕の心の声を読んだのか信綱は、起きた状況を口にした。
信綱の懸念している点は今出川が心配させまいと無理していること。あの件を
「それなら当分は晴幸か政治が今出川と帰宅も送る必要だろうなぁ」
とりあえず今後も任せるとして。
具体的な案を早急的に解決する必要があるだろう。
「いや、いや、何を言っているのよ虎繁。今出川さんを送るなら君でしょうよ」
半ば呆れて言う政治に何か考えがあるだろうか。
「どうしてだ政治?」
「そんなの好きな人に送ってもらった方が――」
「あぁっーーー!こんなところに猫が!」
今出川は、咄嗟に叫び出したのは
空に猫がいると指をさしていた。
「・・・つい向けてしまったが
空に猫がいるわけないって気づいったぜ。何かしたいんだおまえ」
「ふぇ・・・えーと?
シュレディンガーの猫?」
「どうしてそこでシュレディンガーの猫なんだ!いつから箱から空に変わった!それ以前にここまでツッコミをさせるなぁ」
「は、はい・・・・・」
今出川は笑いを取ろうとしてボケたのだろうが混沌させただけ。
恥ずかしい 失敗に顔を
「はぁー、そこまで気付かないとは・・・親友として不安だ」
晴幸が何か言っているが、まぁ今出川に
そして夕方会議はほとんど
「あの生徒会長め。こきを使いやがって」
僕は
「まぁ、まぁ。その生徒会長って学内では評判は良いのに
ひどい性格しているの」
今出川も同じく箒で掃いている。
三人が今出川を送るという護衛を任された。そのため僕の帰り時間まで生徒会からの依頼に手伝わせることになった。
会議は
ウィーン会議かな?
「悪いなぁ今出川。晴幸まで送ってやれと言っていたが無理していないか」
「無理って?」
動きを止めず視線も向けず質問の意図が伝わらなかった。
「おまえが3人の言葉に気を遣って僕といることだ。
こんな雑用を手伝わせて」
「あー、でも嫌いじゃないかな」
「本当にか?」
「うん。キレイにするの嫌いじゃないし」
言われてみれば楽しそうに掃除をしている。家庭的と評するべき答えと行動と反応だ。
その家庭的が分からないがと、ノリツッコミを心でして完結。
「ほれ、ちりとりに入れろ」
「了解であります!」
ゴミ回収兵器移動型[チリトリ]!
とそれも心で言う。昔のロボットアニメのように叫ぶ。
具体的にどれぐらい熱く叫ぶか
グレンラガンやマジンガーZごとく。
「よし、終わった。次はプール掃除だな」
「うん。片付けて行こう!」
今日のテンションが異様に高いなぁ。僕といてテンションが低いと計算して掃除がそんなに楽しいのか。将来、掃除の専門家や評論家でテレビを観ることになるだろう。くだらない憶測をしては消える。プール掃除は――――
「よし。もういいだろう」
「え?もう終わるの?」
デッキブラシでゴシゴシと磨く今出川はここで終わるのと顔に出している。そうだね、まだ終わっていないからなぁ。
「んなの、生徒会や教諭が費用をプール掃除ロボットを購入しないのを生徒に任せるアイツらが悪い。だから、この程度で十分だ」
副生徒会長にも打診したが前向きに検討するという定番のやんわり回避された。高いのは分かるが
やはりどうして掃除しないといけないか不平不満はあって
最後までやると時間がかかり過ぎる。
「でも、やるなら最後まで・・・」
「暗くなるまですることじゃない。おまえは、もう少し
「そ、そう言われても・・・」
「それは美徳だが僕と一緒に帰るぞ今出川」
「う、うん」
困った笑みで戸惑いながら頷き
ついてくる。同じ教室に入り
帰宅の準備をして一緒に廊下を出て昇降口に向かう。
「今日は告白はなかったなぁ」
「そうだね。どうしてなんだろう?」
まさか気づいていないのか。
「んなの通り過ぎった奴の目を見れば分かるだろう」
「えっ?そ、そうなの。仁科くんって人間観察スゴイねぇ」
人間観察って?顕著だったぞ。
「僕がいるから彼氏と思ったのだろう。カップルの
「な、なんでも・・・ないよ」
とてもそうは見えないが風だろうか。今出川を送ることになり
電車に揺れながら人が一箇所に集まり窮屈に感じながら精神的に疲労する。外は夜空がよく見える闇夜。今出川の家の前につき
見上げる。
「少し大きいなぁ」
「あはは、率直な感想どうも」
「ムッ、仁科くんなにか失礼なことを考えなかった?」
「ああ、考えていた。
才色兼備でその身勝手な崇拝的な印象にも裏切らない
「え?ちょ、ちょっと待って!
急にべた褒めされると
嬉しくて失神しそうなんだけど!!」
否定しながらも満面な笑みを浮かべる今出川。
「なのに状況を読めないバカで混乱させる。言葉は支離滅裂で
すぐに怒る。知識はあるが知恵が死んだ残念ですぐに―――」
「はい、さようなら。
楽しかったよ明日もよろしくね」
満面な笑顔は僕の辛辣で嘘偽りのない言葉に徐々に機嫌を悪くなり怒って涙目になっていき、
最後は涙を流して強制的に別れと明日の再開を告げて帰っていた。
「あ、ああ。またなぁ」
その迫力に僕は手を振るしかできなかった。
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