第7話―――黄昏会議―――

一人で帰るのは心地よい。

配慮もいらず誰にも気にせず一人でいるのは集中を研ぎ澄ませるために休養に近い。もう日は沈んで暗く家の明かりや街灯が照らす。


「ハァー。疲れた」


屋上での会議はままならず中止の運びになった。SNSやパワハラ部活の疑いなど。特に問題はなく

普通にノリとか厳しいだった。

他にも話ができず現れた今出川には恨みつらみがある。今出川はスパイだ。


(それなのに、信綱のぶつな政治まさはるが盛大に勘違いして詳細なことはやめざるを得なくなったわけだが)


生徒会と連携して協力する僕らは

秘密裏の部活である[アシスト部]

。所属は四人で正式的に部活としてあるのは生徒会だ。


それには感謝はしているが生徒会長である左沢あてらさわ生徒会長は無能だ。

同い年で受験に忙しいため立場は副生徒会長の松平まつだいらがいなければ話も聞いてくれなかった。実質、誰もが生徒会長は松平だと分かっている。


(生徒会の協力にも悩んでいるのにスパイの今出川には絶対に感づかないようにしないとなぁ)


家に帰宅すると義妹の瑠香るかが不機嫌そうにスマホをいじていたソファーで横になって。


「ただいま、瑠香」


「お兄ちゃん!遅い。

どこに行っていたのよ女といたの?」


「女って・・・僕はモテないよ」


少々ストレスがあるのににせの妹という機嫌を取らないといけない。僕はこの瑠香に妹として認めるとか次元ではなく

消えて欲しいと願っている。


「そうかな?最近、外に出るのは女と逢瀬おうせを重ねているのでしょう」


「へぇー、おうせ?瑠香は難しい言葉を知っているんだな」


「お兄ちゃん・・・本当に知らないの?」


なに!?どこでミスした。


「僕の成績を知っているだろ。

こんな平々凡々よりも下な僕が」


「お兄ちゃん逢瀬を知らないのは意味だと思うけど。マジで知らないなら、言うタイミングが早い」


タイミングが早い・・・そうか!

首を傾げるとか兄の威厳など体裁ていさいを気にするものだ。迷いもなく無知な事に恥じらいもなく言ったことに前の僕を照らし出して違和感を覚えた。



「いや、考えすぎじゃないか?」


「納得できないんだけど。

本当に・・・言ってくれないの。

わたし気にならないけど、いい

機会だから聞かせてよ」


「まぁ、その時がくれば」


今すぐに出る言葉はなく先延ばしにする。


「・・・・・うん」


寂しそうに笑う瑠香をそのままにして僕は夕食を黙々と作り始める。そして就寝と勉強の23時に僕は参考書をペラペラとめくり勉強机の前に座っている。片方はスマホ。通話相手は晴幸。


「どうだった今出川の安否は」


『いや、それがしよりも護衛なら虎繁が適任じゃないか』


「いや、いや。適任は晴幸ではありませんか?貴方様の威圧感と荒ぶる顔にをこれ以上の護衛はいないでしょう」


眼帯の友人の晴幸に今出川を護衛を決めたのは僕と信綱、政治の3人の意見が一致して多数決。

今出川が先のようなやからが現れる懸念がある。


『お主もわるよのう。

勇気を振り絞った今出川さんの誘いををそれがしに譲るなんて』


「いえ、いえ晴幸様ほどでは。

・・・冗談はこれぐらいにして。

アイツはスパイだ」


『その線は無いと思うぞ』


「何故そう言い切れる。僕達の活動を情報収集があるだろ」


『今出川さんがそんな人じゃないって教室で見ている。性格面でのはずしてもスパイをヒエラルキーの頂点にある今出川さんがやるのはおかしいだろう。

あぁー、百歩を譲ってもゼロなのに』


呆れてため息をこぼす友。


「楽観視しすぎだ。そのまともな判断できる油断を策略の一つだってあるだろう」


どうしても、僕らの活動を知られるわけにはいかない。臆病と言われようが他の人をために考えると自然と気をつけないといけない。


『とりあえずだ。また明日』


「・・・ああ。また明日」


明日の定例会議の黄昏たそがれ屋上がある。スパイの対処は別にして、まずは身体を休ませならない。倒れるようにベッドに入り夢の住人と仲間入りになる

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