第27話 学校での出来事
美央は夕凪の家で関心なくらい良く働く
両親が亡くなってからすべて1人で出来るようになり、しかもお世話になっている人に少しでも恩返しをするためだ
夕凪もまた両親が居なくなってからはなんでも1人で行ってきた
朝ごはんにお弁当は共同作業だ
比較的帰りの早い美央は学校が終わると買い物を行い、夕凪より早く夕ご飯の準備に取り掛かる、夕凪が修行をしている時は、帰ってくると美央が夕ご飯を作って待っているくらいだ
「お前たち2人が成人するまで十分な貯えを越してあるぞ」
蔵で幽霊となったおじいさんが独り言をしゃべりながら2人を見守っていた
平凡な日常が送れるようになった美央は現状に非常に満足していた
ある日、いつものように朝ご飯を作りお弁当を持ち学校へ出かける美央
そんな変わらない日常が学校でも起きると思っていた
その日はなにか落ち着かない、周りの様子はいつも通りなのに・・・いや・・・
たしかにその時は少し違和感を感じたが良いように捉えてしまっただけなのかもしれない
いつもいじめられていた啓二が、いじめていた男子たちとやけに楽しそうにしている
いつ和解したのか、いじめがなくなったことに美央は内心ホッとしていた
今日は災害時の避難訓練が行われる、時間が来ると生徒全員が校舎から出るよう指示がされ、運動場から近くの避難所まで逃げる予定であった
その時が訪れる、非常ベルが鳴り先生が生徒全員に避難を促す
少しもたつきながらも生徒は運動場へと集まっていく、おおかた全校生徒が運動場にでたと思われ点呼が取られていく
すると1人の女子生徒が指を刺しながら悲鳴を上げる
運動場にどよめきが起きた瞬間
3階の校舎の窓から1人の少女が飛び降りた
辺りが悲鳴と恐怖で覆いつくされていく、その場で泣き出す生徒も居ればどこかに走り出していく生徒の姿も、もはや訓練どころの騒ぎではない
そんな状況の中で他人のことなど気にするだ者など誰も居ない、1人の男の子が奇声をあげながらどこかに走り去っていったことに誰も気づいてはいない
次の日、体育館の倉庫で首を吊った啓二の姿が発見される
美央は朝、学校でその事を聞かされ自分の能力がもっと優れていたならこのことが避けられたのではないか、自分の能力が如何に無力化を思うのであった
しかし、この事件以降、学校では奇妙なことが起き始める
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます