第26話 アンジー
「ブラピ、あなたは孫を迎えに来たんでしょうが!?」
クリスティーナはブラピを上から叩きつけるように叱りつける。
「あの・・・・・・剣圧の刃を受け止めらているのですが!?」
「あ、これ。ふん!」
次の瞬間、クリスティーナは剣圧の刃を粉々に握り潰した。
「ええー!?」
「これでも最強のハリウッドのハリウッド持ちの妻なので。」
クリスティーナはシスターと、魔王をやって、魔王と勇者の血を引き継いでいて、さらに最強のハリウッドのハリウッド持ちのブラピの奥さんをやっていたので、決して弱くはない。
「ご先祖様! 強い!」
「おお! 我が孫よ!」
セーラとクリスティーナは感動の対面を果たす。
「セーラ! あなたのお母さんが待っているわ!」
「お母さん!? 私のお母さんがいるの!? 会ってみたい! お母さんに!」
セーラは両親を小さな頃に病気で亡くしたと聞かされている。物心がついたころには両親はいなかったのである。
「冥界に行くんですか?」
「大丈夫よ。私たちは魔界と冥界の境に住んでいるから。」
クリスティーナ、ブラピ、アンジーは死んでいる。本当は冥界に行くところだが、何らかの力が働き魔界と冥界の境で漂っている。
「さあ、アンジーに会いに行きましょう。」
「やったー! お母さんに会えるんだ!」
セーラ姫は子供の様に純粋に母親に会えると喜んでいた。
「セーラ姫、嬉しそうだな。」
俺たちは魔界と冥界の境に向かって進んで行く。
「ここが魔界と冥界の境よ。」
魔界と冥界の境に立派な街ができていた。悪魔やら幽霊やら、とても街は賑わっていた。
「せ、セーラ! おまえ、セーラだろ! 私の娘! セーラだろ!?」
そこにきれいな女性が現れる。
「お母さん!? 私のお母さんなの!?」
セーラ姫も女性のことを自分の母親だと無意識に感じ共鳴しあう。
「お母さん!」
「セーラ!」
魔界と冥界の境で娘のセーラ姫は、母親のアンジーの奇跡の再会を果たす。
「お母さん! 会いたかったよ!」
「ごめんね。セーラ。おまえに寂しい思いをさせて悪かったね。」
人間と死人の親子が涙を流しながら強く抱き合う。
「大きくなったね。セーラ。」
「これでも私、お母さんの跡を継いでプリンセスをやっているのよ。すごいでしょ。」
「すごい、すごいよ。」
母親のアンジーからすれば、どんな形であっても娘のことは嬉しいのであった。
「喜んでいる所、悪いんだけど、魔王の城がピンチだよ。」
そこに若々しい人間の女性が現れる。
つづく。
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