ショートショート「地球戦隊ゼータマン」

棗りかこ

ショートショート「地球戦隊ゼータマン」(1話完結)


諸君、今度の任務は、地球の命運を賭けた重要な任務だ…。

喫茶店「道」の中で、隊長は、言った。

一通り説明が終わると、それでは、諸君の健闘を祈る!と、隊長は、皆に、檄を飛ばした。


ヤーンが来た!

皆、やーん、と叫んで、逃げ出した。

そこへゼータマンがやってきた。

ヤーンは何処に?あっち。あっち。

群衆は逃げ惑いながら、後方を指した。


ヤーンか…。次のモンスターは、何なんだろう…。

ゼータマンは、走りながら考えた。

何故か、いつも、モンスターの傍まで、ファルコンを近づけられなかった。

ゼータマンの戦隊メカ「ファルコン」…。

くれぐれも、ファルコンに危険が及ぶのを、避けてくれ。隊長は、そう常々言っていた。

高いんだ、ファルコン。君らの年収、20年分だ…。

隊長は、ゼータマンは、ファルコンあってこそなんだ、と、強調した。


でええい。

モンスターが、憎々しげに、ゼータマン!と、呼んだ。

ヤーンとの戦いは、初めてではない。もう、ゼータマンの名前は、ヤーンに知れ渡っていた。

お前を、今日は倒してやる、この俺様が…。

ヤーンは、鷹揚に身構えた。 「ズーク様だ」


なんだ、クズじゃん。ゼータマンになった、如月祐が、笑った。

そんな名前で、勝てると思って居るのか?ゼータマン全員が、胸を張ると、ズークが、よろめいた。


な、何ぃ?


ズークに、この攻撃が効いたと思った、ゼータマンは、ズークに、口撃を仕掛けた。

ダッサイヨネー。その格好。もうちょっと、何とかなんない?毎回思って居たことだけどさ…。

また、ズークが、よろめいた。

効いたぞ、ファイ。 ゼータ・ファイは、鷹揚に頷いた。

それに、足短いんじゃないの?キックできる?届かないよねー、そんな足じゃ。

おおおおおおぅ…。ズークは、のけぞった。


ゼータビーム…。ゼータマン全員が、胸のペンダントを押すと、ズークは、斃れた。

トドメだ!!ズークの、胸の心臓マーク目掛けて、ゼータサンダーを、放出する。

こうして、また、ヤーンは、一人斃れた。


やーん、という声を聞くとき、ゼータマンは出動する。

この地球を、より良い星にするために…。


地球戦隊ゼータマン…。


-完-



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ショートショート「地球戦隊ゼータマン」 棗りかこ @natumerikako

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