第45話あれから……
一通のメール。差出人は
あれから、僕のことを気にかけてくれた健とは仲良くやっている。他にも、僕が積極的に話しかけるようにしたら、友達と言えるような人間もそこそこできた。
来年は大学を卒業する。今でも写真家になりたいという夢は変わらない。父親との仲も良好。
僕がこうやって変わることができたのも、全部彼女のおかげだ。隣に立っている墓石を見ながら、そんなことを思う。
あの時手術が成功していたら、どうなっていただろうか……?
もしかしたら、付き合ったりしていたのかな?
そんなもしものことを考えるが、とっさにかぶりを振る。もしもの時を考えたって、なんの意味もない。
もう彼女はいないんだ……。また泣きそうになる目を抑える。僕は立派になれたかな?
今の僕を見たら彼女はなんていうかな?
ちゃんと「立派になったね」って言ってくれるかな?
目頭に浮かぶ涙を必死に
たとえ未来のない恋だとしても ラリックマ @nabemu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます