第201話 王国内を飛ぶ家での遊び方?
私とパニラがバルコニーから中に入って行くと、王様とすれ違いました。
どうやら外にいる兵士達に進行方向の間違いを正しに行くのだそうです。
微笑みながらバルコニーに出る王様を見送った私たちは、母さん達のいる部屋へと向かいました。
〜大広間〜
「はいはい皆さ〜ん!、まずは何しましょうか?」
母さんが急になにかを言い始めましたが。
「別に警護が主な仕事なのだから、特に何も起きていない今は何もしなくて良いのではないか?」
と父さんがごもっともな意見を述べたのですが、母さんは「ノンノン」っと指を二回振りました。
「せっかく皆で集まれてるんですから、何か楽しいことしましょうよ!」
ノリノリの母さんを見ていると、いつもの母さんだな〜っと嫌でも思ってしまいます。
この明るい感じが賢聖エルカの魅力だとも言えるでしょう。
なんとなく笑ってしまいます。
そうこうしていると、不意にパニラがこう呟きました。
「そうだカリンちゃん!、この人数でさっきの遊びをやりませんか?」
その意見を聞いた瞬間、こう心で叫んでしまいます。
(ええ〜!!この人数でいっせの〜でやるの!?、絶対グダる奴じゃん!)
あの遊びは少人数でやるから面白いのだと私は説明したのですが...。
「面白そうね!、どうせ私達が集結している時に襲いかかってくる人達なんていないでしょうし、それをやりましょう!」
母さんは賛成とばかりに腕を上げていました。
父さんとプラム先生は少々嫌そうな表情をしていましたが、渋々参戦することにした様です。
総勢7名によるいっせ〜の...で!が開催されることになったので、これには私も苦笑いです。
7人もいる為最初は全員でやっていたのですが、流石にダレるとすぐにわかりトーナメント制になりました。
私は最初兄と当たったので普通に面白かったのですが、つまらなそうにしている人が1人いる事に気がつきました。
「皆だけやってずるい!、母さんにも早くやらせて!」
そう...、トーナメント制にした所までは良かったのですが、その結果最初っから決勝に残る人が決まってしまったのです。
たまたまくじでそれを引いたのが母さんだったと言うわけですね。
1番やりたい人がやれないっていう現状よくあるよね?ないかな?、まあどっちでもいいか...。
準決勝に残ったのはプラム先生と父さんでした。
(どっちも強そう...)
正直オーラだけで圧倒されてしまいそうですが、ゲームは待ってくれません。
順番は私、父さん、プラム先生の順番で進む事になりました。
「ふっ...、まさか貴女とこのような感じで相見えることになるとはな、貴女には悪いが手加減はしないつもりだ...」
「こっちこそ...、全力で叩き潰してやるのよ!」
なぜかやる気が出てきているプラム先生は正直可愛いです。
小学2年生くらいの子がキャッキャッしてる姿って良くない?、...って今は私も小学生か。
なんか今日は変なツッコミが多いですが、準決勝が始まると同時に全員が真剣な表情になり、異様な空気で部屋の中が包まれました。
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