第185話 さて...、この状況お前ならどうする?
...?。
まだ生きているのか?。
俺がゆっくりと目を開くと、そこには見慣れたタキシード姿の男が立っていました。
「ローシュ、こんな所で何をしている?、今日はカリンのショーを見にくのではなかったのか?」
「とう...さん...?」
何故ここに彼がいるのか分からないが、とにかく助かった。
いつのまにか背後に立っていたはずの奴は遠くに移動している。
「...、剣聖フォロス...!」
彼女は父さんを見るや否や表情が強張っているようだった。
「どうやら私のことはご存知のようだが、一応名乗らせてもらおう、我が名はフォロス、クティル王国騎士団長にしてそこのローシュの親だ」
指を俺の方に向けてそう説明しています。
だけど、父さんの説明などどうでも良いとでもい言うように笑い出す彼女。
「あはは...、思ったよりも大物が釣れたわね、ここであなたを打ち倒すことができれば国の戦力を大幅に削ぐ事が出来るんですから」
大きな魔法陣を展開し、俺と戦った時とは比べ物にならない量の死の軍勢を呼び寄せました。
先ほどの大きな蛇や鎧を身にまとったスケルトン、骨の巨人などの行進が俺の視線に映り込んできたので彼に叫びます。
「親父!!」
俺が父さんの方を見ると、彼は澄ました顔で戦況を把握しているようでした。
「ふむ...、さてローシュよこう言う状況、お前ならどうする?」
不意な質問に俺は答えた。
「五体満足なら逃げるんだが、今の俺ではそれは叶わないだろうな」
ハハッと笑う俺を静かに見下ろす彼。
「ならどうすれば良いかわかるな?」
こんな問答をしている場合ではないのだが、俺の言葉を待っているような素振りを見せる彼を見てこう呟いた。
「わかってるよ...、父さん...俺に力を貸してくれ」
「...良いだろう」
彼はそう呟くと俺の一歩前へ行き彼女に向かってこう叫びました。
「輪廻教徒よ!、お前たちが今までどのような気持ちでこの国を思っていたかは知らないが、お前が私の子を傷つけた事に変わりはない!、その代償...その身をもって償わせる事としよう!」
彼がそう叫んだ後、とてつもない風圧と共に辺りが盛り上がって行くような気がした。
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