第134話 そろそろだね...
そろそろクティル王国祭の日にちが近づいてきたので、クラス内がそわそわしてき始めたのを感じる。
皆が楽しみにしているそのお祭りは、なんと7日に分けて開催されるらしいのだ。
7日間もの間何をするのかと不思議に思ったのだが、国の行事らしいので皆何か出し物や演技をするそうだ。
それだけでは無いようで、各地でイベントなども開催されるらしい。
まあ、私はもう兄さんと見て回ることが決まっているのでほとんど何もする気はないのだが、エルシーさんから歌の役目を承っているので、3日目の夜にギルドホールで歌うつもりである。
とりあえず、7日間もの間学校を休止にするほど大掛かりな物らしいので、私は楽しみにしています。
私がニヤケ顔で授業を受けていると、その様子を見たヤヨイちゃんが声をかけてきた。
「カリンちゃんどうしたの?、そんな顔してるってことは、相当王国祭が楽しみなのかな?」
「ええ、私初めてだからどんな感じなのか想像するだけで楽しみなんだ〜」
そう、私にとってはこっちの世界のお祭りは初めてなのだ。
以前の人生でこういうお祭りごとには全く興味がなかったのですが、魔法のある世界での祭には正直興味があります。
そんな私を見て彼女は不思議そうな顔をしました。
「初めてって...、あっ!そうか!カリンちゃんその部分の記憶も無くしちゃってるんだね!ごめんなごめん」
「別にいいよ、その方がよりお祭りを楽しめると思うしね」
私は笑いながら彼女を許します。
そういえばあの事を言っていなかったので彼女に私が歌を歌う事を伝えました。
「ヤヨイちゃん、もしよかったら3日目の夜にギルドに来てくれないかな?、その日私が歌を歌うんだ〜」
私が急にそんな事を言い出したので話題になった。
「えっ!?カリンちゃんがギルドで歌うの!?」
とリタがまず反応した後にどんどん拡散していきます。
正直に不味いと思ったのは、ヤヨイを招待してくれとエルシーさんに頼まれたからであり、他の生徒に見にこられると緊張しないか不安になるからである。
教室内が盛り上がってくると、プラム先生が入室してきて皆が席に着きました。
「何やら盛り上がっているようですけど..、一旦授業にましょうね」
相変わらず皆の前では丁寧な口調を心がけている。
母さんと話しているときは結構はちゃめちゃな言葉を選ぶのに、それ以外の場所ではわきまえているのだろう。
ああ〜...、教室で彼女を招待するのはミスだったかな〜...、これだと何人か私の歌を聞きにくる生徒がいてもおかしくないよね...。
頭を抱えながらも、今は授業に集中することにしました。
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