「はいはい、皆さん、校庭に集まりましたね！」

　体操服に着替えた私たちは、校庭の前で体育座りをさせられていた。

(普通に体育っぽい雰囲気出してるけど、一応注意しておこう、科目魔法って言ってるし変なことにならなきゃいいけど...)

　残念ながら、こういう時の私の予感は当たるのだ。

　先生が一呼吸を置いたのちに意味不明な発言をする。

「ではみなさん、自分のスキル欄を開いて得意なスキルを発動してください」

(スキル欄って何！！、アイテム欄の横にあったやつかな！？)

　私は急いでメニュー画面からスキルの項目を選んだ。

　すると、かなり多い種類のスキル名があったのだが、自分の得意なスキルなど知らない。

　ヤヨイの方を見てみると、謎の風のような物が彼女の体に纏わりついていて、フレイの周りには火炎のような物が吹き出している。

　トウマは剣のような物を複数本生産したようで、地味子のリタですら黒い魔人のような物体を出現させている。

(わわ...、まずいまずい...私もなんかやらないと！...、これでいいや！)

　私が選んだのは賢聖のスキルだった。

　名前的になんか良さそうだったのでそれを選ぶと、いきなり画面が複数に分かれて選択肢が何個も出てきた。

(えっと...、わかんないからこれで)

　名前が召喚魔術っぽい物を選んだ、スキル“破邪召喚“と言うものだ。

　できるかわからないけど、何もしないよりかは断然いいと思い、スキルを発動する。

すると目の前がピカッと光り、あまりの眩さに私は目を瞑った。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい