第356話 怪盗VS怪人
「・・・・・・もうすぐ夜が深くなり始める頃だな。もう少しすれば、鐘の音がなる時刻だぜ」
魔光祭2日目の夜。宝物の一般公開を終え、シンと静まり返った教会内。宝物を守るように立っていたベナが真剣な顔でそう言った。ベナの隣には魔族の大男――ラギもいた。
「そろそろ、怪盗が来てもおかしくはないという事ね。ふふっ、ワクワクするわ。ね、キトナ?」
「はい!」
ベナの呟きを聞きそう言ったのはシェルディアだった。シェルディアは優雅に教会の長椅子に腰掛け、隣に座るキトナに笑いかけた。
「ワクワクって・・・・・・全く、大したタマだぜ。俺らは胃痛で倒れそうだってのにな、ラギ」
「・・・・・・多少緊張はしているが、そこまでではない」
「真面目かよ。別にちょっとした比喩だって。ああ、そういえば、あの前髪の凄い長い吸血鬼さんはどこに? 姿は見えないが・・・・・・」
ラギと言葉を交わしていたベナがシェルディアたちの方に顔を向ける。その質問に答えたのは、シェルディアとは違う長椅子に腰掛けていたフェリートだった。
「彼なら外ですよ。怪盗が逃げた時に捕まえると。別に、私たちの請け負った仕事は宝を守る事であって、怪盗を捕まえる事ではないんですがね・・・・・・そっちの方が格好いいとかよく分からない事を言いだしましてね」
「そ、そうか。案外に積極的なんだな。あの前髪にいちゃん・・・・・・」
フェリートの答えを聞いたベナが頷くと、フェリートの前の長椅子に座っていたゼノが、ジッと宝物を見つめながらこんな事を聞いて来た。
「ねえ、その守ってる宝物ってどんな宝物なの?」
「ん? ああ、こいつか。これは『ティマの涙』って宝石でな。何百年も前から宝物庫にあった由緒あるお宝だ。何でも、十何代か前の教皇様に当時の信徒たちが寄贈したものらしい。その美しい輝きは見た者の心を洗い流すとか何とかってな。今回の一般公開でも、こいつは人気だったよ」
ベナは薄い青の輝きを放つ宝石を見つめながら、ゼノにそう説明した。
「ふーん・・・・・・昔の人たちの思いが詰まった宝石なんだね。だったら、しっかり守らないとな」
「・・・・・・ああ、そうだな。今頃広場の方で教皇様と祈りを捧げてるみんなのためにもな」
ゼノの言葉にベナは小さく笑った。
それから、一同は静かな教会内で怪盗がやって来るのを待ち続けた。一応、入り口には2人ほどベナとラギの同僚が立っているので、そう簡単には教会内に入って来る事は出来ない。そのため、怪盗がやって来れば何かしら兆候がある。少なくとも、ベナはそう考えていた。
――だが、ベナの考えは結果的には間違っていた。
ガシャャャャャャャャャャャャャンと、静寂を引き裂くように派手な音が響いた。同時に、天井から何かキラキラとした物が降ってくる。それは天窓のステンドグラスのガラス片だった。
「「「・・・・・・!」」」
そして、天井から3つの影が降って来る。1つの影はとても身軽な様子で床へと着地し、2つ目の翼を生やした影はその羽ばたきで落下の威力を殺し着地。そして、最後の影は足が地面に着く際に何らかの魔法を使用し、ふわりとまるで落下の衝撃が消えたかのように着地した。
「「っ!?」」
「あら、ようやく来たみたいね」
「まあ・・・・・・!」
「・・・・・・随分と派手に来たね」
「さて、仕事ですか」
突然の侵入者にベナとラギは驚いた顔を浮かべ、シェルディア、キトナ、ゼノ、フェリートはそう反応を示した。
「派手に決まったね!」
「怪盗って別に派手に決める必要ないと思うんですけど・・・・・・」
「ふ、2人とも今はそんな事言ってる場合じゃないって! と、取り敢えず自己紹介しないと!」
現れたのは、黒い衣装にそれぞれ色の違うドミノマスクを着けた3人の女だった。3人ともかなり若く、恐らくは少女と呼ばれるような年齢だろう。
「それもそうね! んじゃ、まずは私から! 『可憐怪盗団』が1人! 『閃光』の可憐! 参上!」
黄色のドミノマスクをつけた獣人族の少女が突然派手なポージングを決める。
「『可憐怪盗団』が1人、『幻惑』の可憐、参上」
青色のドミノマスクをつけた翼人族の少女も、獣人族の少女ほどビシッとした感じではないが、ポージングを決め、
「『可憐怪盗団』が1人、『衝撃』の可憐! さ、参上!」
最後に、赤色のドミノマスクをつけた魔族の少女がポージングを決めた。
「わー! 凄い! 本物の怪盗さんたちです! 格好いいですねー!」
「ふふっ、思っていたよりも賑やかね」
3人の名乗りを聞いたキトナとシェルディアがパチパチと拍手をする。2人のマイペースな反応は、正直場違いな感じであった。
「っ、来やがったか怪盗ども・・・・・・!」
「・・・・・・悪いが、この宝を貴様らのような者どもにくれてやるわけにはいかん」
「ふむ・・・・・・なるほど。確かに、これは『可憐怪盗団』といった感じですね」
「派手な登場だね」
一方、ベナ、ラギ、フェリート、ゼノは真剣な様子で怪盗団の3人を見つめた。
「っ、どうした!? 何か凄い音が聞こえたが・・・・・・」
「っ、あれは!? 貴様ら、怪盗団か!?」
すると、外で見張りをしていたベナとラギの同僚の2人(どちらも魔族の男)が異変を察知し、教会内へと入ってきた。そして、2人も怪盗団の姿に気がついた。
「ありゃりゃ、外の人まで来ちゃったよ。名乗りもうちょい後の方が良かったかな」
「そりゃ、あれだけ派手な音立てたら気づくでしょう。取り敢えず、ちゃっちゃっとお宝頂いて逃げますよ」
「う、うん! 『閃光』、『幻惑』、行くよ! 役割はいつも通りで!」
「了解!」
「了解」
『衝撃』の可憐と名乗った少女の言葉に『閃光』の可憐と『幻惑』の可憐が頷く。すると、『閃光』の可憐はその身に薄らと黄色いオーラのようなものを纏い、『幻惑』の可憐は何やら魔法陣のようなものを自身の周囲の空間に複数出現させた。
「さあ、お宝を頂くよ!」
「そう簡単に!」
「くれてやるものか・・・・・・!」
『閃光』の可憐が地を蹴り宝物の方へと向かって来る。ベナとラギが懐から警棒のような物を取り出す。
「すみませんが、頂くと予告したからには頂きます」
すると、『幻惑』の可憐が魔法陣を輝かせ魔法を行使した。瞬間、『閃光』の可憐がどういうわけか複数体出現した。それらは一斉にベナとラギへと向かって行く。
「なっ!?」
「っ!?」
その光景にベナとラギが驚く。驚きから生じた隙に、
「隙ありッ!」
「がっ・・・・・・」
「ぐっ・・・・・・」
『閃光』の可憐は素早い打撃をベナとラギに叩き込んだ。『閃光』の可憐の一撃は見た目からは想像も出来ないほど重く、ベナとラギの意識を暗闇へと飛ばした。2人はガクリと地面に倒れた。
「っ!? ベナ、ラギ!」
「貴様らよくもッ!」
倒れた2人を見たベナとラギの同僚たちは、警棒のようなものを取り出し『幻惑』と『衝撃』の可憐の方へと襲い掛かった。
「『衝撃』、お願いしますよ」
「分かってる!」
『幻惑』の可憐にそう言われた『衝撃』の可憐は頷くと、襲い掛かって来る2人に向かって右手を突き出した。すると、その前方に小さな魔法陣が出現した。
「何をするかは知らんが喰らえ!」
男が『衝撃』の可憐に向かって棒を振り下ろす。棒は『衝撃』の可憐の左肩口を狙ったが、その前に右手の先の魔法陣が反応し、魔法陣は左の肩口へと移動した。結果、魔法陣に棒が触れた。
しかし、どういうわけか棒が触れた際の衝撃と打撃は全く発生しなかった。
「っ!?」
「どういう理屈かは知らんが、ならばもう一撃!」
その現象に男が意味が分からないといった顔になる。その間に、もう1人の男が『衝撃』の可憐に棒を振るった。
「無駄です! 私にそんな攻撃は効きません!」
だが、結果は先ほどと同じだった。男の振るった棒の先に小さな魔法陣が現れ、まるで衝撃が殺されたように、棒は『衝撃』の可憐に触れただけだった。
「そしてごめんなさい! 衝撃、お返しします!」
『衝撃』の可憐が男2人の胴体部にそれぞれ手を当てる。すると、小さな魔法陣が男たちの胴体部に出現し、そこから不可視の衝撃が放たれた。
「なっ・・・・・・」
「ぐふっ・・・・・・」
強烈な衝撃をモロに受けた2人は、ベナとラギ同様に意識を暗闇へと明け渡してしまった。2人は地面へと崩れ落ちた。
「ふぅ、一丁上がりってね。さて、お宝お宝」
『閃光』の可憐が「ティマの涙」の方へと向かおうとする。すると、再びパチパチと拍手の音が響いた。
「中々に楽しませてもらったわ。見たところ、黄色のマスクのあなたが身体能力の強化、青いマスクの子が幻惑の魔法、そして赤いマスクの子は分かりにくいけど、衝撃を吸収しその衝撃を放つ魔法を使うという感じかしら」
「っ・・・・・・さっきから思ってたが、あんたら何者? しかも、1発で私たちの力を見抜くなんて・・・・・・」
シェルディアの指摘を受けた『閃光』の可憐が、警戒したような目をシェルディアに向ける。特に何をしてくるでもなかったのでそのままにしていたが、自分たちの能力を一瞬で言い当てられた事により、『閃光』の可憐の中でシェルディアたちの警戒度は上がっていた。
「ちょっと『閃光』。何を素直に認めてるの。普通はぐからしたりするでしょ」
「うるさい『幻惑』。なあ、あんた達が何者かは知らないけど、私たちの邪魔をするのはお勧めしないよ。そこに転がってる奴らみたいにはなりたくないだろ?」
「あら、随分と荒っぽいわね。怪盗というより強盗といった感じかしら。スマートさが足りないわ。それより、1つ聞きたいのだけれど、なぜあなた達はこの宝石を狙ったのかしら? ああ、ただの好奇心で深い意味はないから」
シェルディアは小さく笑うと怪盗団にそう質問した。シェルディアの隣にいたキトナも「あ、それは私も気になります!」と手を挙げる。フェリートは全く興味がなさそうな顔を浮かべ、ゼノはぼんやりと『閃光』の可憐を見つめていた。
「私たちがこの宝を狙った理由? そんなものは簡単よ。この宝は――」
「ちょいちょいちょい。脳筋バカ『閃光』、だから素直に教えないでって。私たちが宝を狙う理由はまだ世間に発表してないんだから」
「あ、そっか。というわけで、悪いが理由は教えられない!」
『幻惑』の可憐にそう言われた『閃光』の可憐がビシッとシェルディアに右の人差し指を向けて来る。その言葉を聞いたシェルディアは残念そうに軽くため息を吐いた。
「はあ、そう。だったらいいわ。さっさとお帰りなさい。一応、私たちはこの宝をあなた達から守る事になっているから。だから、あなた達に宝は渡さないわ」
「はっ、言ってくれるね。あんたらが何者かは知らないけど、やれるもんならやってみな!」
『閃光』の可憐はそう言うとシェルディア、ではなく宝の方へと接近した。そして、『閃光』の可憐は「ティマの涙」にその手を伸ばした。
「言ったでしょう。渡さないって」
しかし、『閃光』の可憐の手が宝に届く事はなかった。シェルディアの影が蠢き、その手を弾いたからだ。
「なっ・・・・・・!?」
「『閃光』! くっ、この・・・・・・!」
そのまさかの光景に『閃光』の可憐が驚いた様子になる。一連の光景からシェルディアが危険であると即座に判断した『幻惑』の可憐は、幻惑の魔法を行使しシェルディアを撹乱しようとした。
「
「っ!? いつの間に・・・・・・」
だが、その前に身体能力を強化する力を使用したフェリートが『幻惑』の可憐の右手首を掴んだ。フェリートが動いた事に気づかなかった『幻惑』の可憐は結果、魔法を行使する事が出来なかった。
「わ、わわっ・・・・ど、どうしよう・・・・・・!」
「慌てるなよ『衝撃』! やる事は変わらない! お宝を頂いて逃げる! 本気のあたしの速さ見せてやる!」
『閃光』と『幻惑』の可憐を交互に見つめた『衝撃』の可憐が慌てたような様子になる。そんな『衝撃』の可憐に、『閃光』の可憐はそう叫ぶと自身の全開の速度で縦横無尽に周囲を駆け始めた。
「あら」
「凄い、全然見えません!」
「ははっ、目で追えないだろ! これがあたしの全速力! さあ、今度こそ頂くよ!」
シェルディアとキトナの反応に『閃光』の可憐が笑う。そして、『閃光』の可憐は再び宝に向かって手を伸ばした。
「あなたには無理よ。だって、あなたそれ程速くないもの」
シェルディアがつまらなさそうにそう呟く。すると、再びシェルディアの影が伸び『閃光』の可憐の手を弾いたのだった。
「っ!? う、嘘だろ・・・・・・」
「嘘じゃないわ。それが現実よ。私を速度で翻弄したいのなら、最低でも影人クラスでないとね」
信じられないといった顔を浮かべる『閃光』の可憐。シェルディアは美しい笑みを浮かべ、圧倒的な差を『閃光』の可憐に教えた。
「っ・・・・・・『閃光』、『衝撃』! 作戦を撤退に変更! 3、2、1 ・・・・・・実行!」
「ちっ、仕方ないか・・・・・・!」
「えい!」
宝を盗む事を不可能と悟った『幻惑』の可憐が即座に撤退を指示する。『閃光』と『衝撃』の可憐は頷くと、懐から白い玉のようなものを取り出し地面に叩きつけた。『幻惑』の可憐も左手で同じ物を取り出し地面に叩き付ける。瞬間、凄まじい白煙が教会内に広がった。
「っ、煙幕ですか・・・・・・」
「きゃっ!?」
「大丈夫よキトナ。何もないから安心しなさい」
「何にも見えないね」
煙幕を張られた事によりフェリート、キトナ、シェルディア、ゼノはそれぞれの反応を示す。何にせよ煙が晴れるまでは迂闊に動けない。
「鬱陶しいわね。晴れなさいな」
シェルディアは爪を伸ばし軽く虚空に振るった。爪撃を飛ばすものではなく、あくまで風を起こすためのものだ。結果、シェルディアを中心として凄まじい風が起こる。煙幕は急速に晴れて行く。
「う、嘘!? 煙もう晴れちゃった!?」
「おい『幻惑』! もっと速く!」
「こ、これでも限界なんだけど・・・・・・お、重い・・・・・・」
煙が晴れると上の方から声が聞こえた。見てみると翼人族である『幻惑』の可憐が『閃光』と『衝撃』の可憐の手を持って空を飛んでいた。
「あら。フェリート、あなたあの子の手を離したのね」
「すみません。いつの間にか。ですが、宝石は無事なので問題はないかと」
空を飛ぶ3人を見つめながらシェルディアがフェリートにそう言葉をかける。フェリートは特に慌てるでもなくその目をチラリと宝石に向けた。フェリートの言葉通り、宝石は無事だった。その間に、怪盗たちは入って来た天窓に到達し、そこから外へと出ていった。
「まあ、確かに私たちの仕事は宝石を守る事で怪盗を捕まえる事ではないものね。だから・・・・・・ふふっ、後はあの子に任せましょう」
「そうですね。今頃、今か今かと外で待っている事でしょうし。あの怪盗たちの処遇は彼に任せるとしましょう」
3人を素直に逃したシェルディアとフェリートは少し口角を上げ、そう言った。
「な、何だったんだよあいつら! 結局、お宝は盗めなかったし!」
教会を脱出した可憐怪盗団は、手首に装着していたワイヤー射出装置を使って屋根の上を伝い逃走していた。『閃光』の可憐は逃げながらそう毒づいた。
「分からないわよ。でも、あのままあそこにいたら危険だったのは事実よ・・・・・・!」
「う、うん。『幻惑』の、ニーナの言う通りだと思う。獣人族の女性以外は何族かは分からなかったけど・・・・・・あの3者は特にマズい気がした」
『閃光』の可憐の言葉に『幻惑』の可憐と『衝撃』の可憐はそう言葉を返す。2人にそう言われた『閃光』の可憐は少し苛立った声を上げた。
「そんな事は私にも分かってる! でも、初めてお宝を盗むのに失敗した・・・・・・! 弱者が強者から不当に奪われたお宝を盗んで返すのが、私たちの使命なのに・・・・・・!」
「落ち着いてライカ。確かに、あの『ティマの涙」は十何代か前の教皇が寄贈を装って民衆から奪った返却されるべきお宝だけど・・・・・・他にも不当に奪われたお宝はあるわ。『ティマの涙』はほとぼりが冷めたらまた狙いに行きましょう」
「そうだよ。あのお宝は絶対に諦めない。大丈夫。今日は運が悪かったけど、私たちなら絶対に出来るよ!」
「ニーナ、メイ・・・・・・ああ、そうだな!」
2人の言葉を受けた『閃光』の可憐――本名、ライカは明るい顔で力強く頷いた。『幻惑』の可憐――本名、ニーナと『衝撃』の可憐――本名、メイも明るい顔で頷き返す。
「ええ、そうよ」
「その意気だよライカ!」
3人が励まし合い空気が明るくなる。怪盗の物語ならば、このまま3人は逃亡しまた違う宝物を狙う。それがお約束のような展開だろう。
「・・・・・・」
だが、残念というべきか。これは怪盗の物語ではない。青い月が照らす高い屋根の上、3人を見下ろす闇に紛れる金の瞳は彼女らを見つめると、3人の行方を遮るように屋根の上へと降り立った。
「「っ!?」」
「え・・・・・・?」
自分たちの前に降り立った黒衣に身を包んだ金の瞳の男。その男にライカとニーナは警戒と衝撃が混じった顔を、メイは不思議そうな顔を浮かべた。
「・・・・・・お前らが怪盗か。待ちくたびれたぜ」
3人に向かってその男――スプリガンに変身した影人は帽子の鍔に軽く右手を掛けながらそう言った。
「あ、あなたは一体・・・・・・」
スプリガンに目を奪われたメイが思わずそんな言葉を漏らす。その問いかけに影人は答えを、決まり切ったお馴染みの答えを返した。
「・・・・・・俺の名はスプリガン。ただの妖精だ。そして・・・・・・」
影人はフッと影すら残さぬ速度でメイ、ニーナ、ライカの3人の後ろに移動した。
「お前らを・・・・・・捕らえる者だ」
次の瞬間、3人の体は闇色の鎖に拘束された。
「「「っ!?」」」
一瞬にして体を拘束された怪盗たちは、何が起きたのか分からなかった。
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