第211話 カケラ争奪戦 アメリカ(4)

(っ! 黒フード・・・・・・・やっぱり現れてやがったか・・・・)

 自分の後方に現れた黒フードの人物とレイゼロールにチラリと視線を向けながら、影人は内心でそう呟いた。この様子だと、どうやら黒フードとレイゼロールは戦っていたようだ。

「レイゼロールと・・・・・誰だろうあの人・・・・? 知ってる『狙撃手』?」

「いや、俺も知らないな。だが見た感じは、レイゼロールと敵対してるみたいだな」

 戦場に現れた黒フードの人物に、ソニアとショットはそう言葉を交わし合う。謎の人物の登場に、2人は顔を疑問の色に染めた。ちなみにではあるが、レイゼロールたちが現れた衝撃からか、白い人影たちの演奏は止んでいた。

「・・・・レイゼロール、ずっとそいつと戦ってたのか?」

 影人は依然ソニアたちを警戒しながらも、レイゼロールにそう言葉をかけた。まだレイゼロールがカケラの気配を探れていないかを確認するためだ。

「・・・・・ちょうど光導姫が光臨したあたりからだ。お前が言っていた、この者の新たなる力というのを確かめたかったからな。ゆえに、気配はまだ探りきれていない」

 レイゼロールは影人の方に視線を向けるとそう答えた。どうやら影人の意図は理解していたようだ。

「そうか・・・・・・・・大体あと何分くらいあれば探れそうだ?」

「正確にはまだ分からないが・・・・・大体5分といったところか。その者が現れる前に多少は探っていたからな」

「・・・・・・5分か。分かった、なら後はそいつも俺に任せろ。その時間は俺が稼ぐ。お前はどこかで適当に探ってろ」

 影人は黒フードの人物に軽く右の親指を向けながらレイゼロールにそう言った。

「・・・・・いいのか? いくら貴様といえども・・・・・」

「問題はない。だから、さっさとしろ」

 レイゼロールは光導姫や黒フードの方を見ながらそう言葉を漏らすが、影人はすぐにそう答えを返す。レイゼロールが言いたい事は分かっている。光臨した光導姫に、狙撃者(おそらくは守護者だろう)、更には黒フードの相手をするのは厳しくはないかという事だろう。影人はそれでも大丈夫だと言ったのだ。

「・・・・分かった。ならばそうさせてもらう」

 レイゼロールは最後にそう言うと姿を消した。透明化ではない。おそらくは瞬間移動でどこか死角の近場へと飛んだのだろう。さて、ここからがまた厄介だ。

「・・・・・・・・」

 レイゼロールという対象を見失った黒フードの人物はゆらりと立ち上がり、影人の方へと体を向けて来た。予想していたが、ターゲットを影人へと移したらしい。その右手に持つ大鎌を構えてくる。

「なんだかよく分からないけど・・・・・・・君との戦いはまだ終わってない。残り時間の事もあるから、ここからは更に全力で行くよ♪」

 ソニアも影人にそう言葉を掛けてきた。今の出来事でまた貴重な時間は1分ほど稼げたが、まだソニアの光臨時間は3分ほどある。油断は出来ない。

「・・・・!」

 影人の背後にいた黒フードの人物が左手を影人に向ける。すると左手に装着されていたガントレットに黒いオーラのようなものが纏われる。次の瞬間、影人の体を凄まじい重さが襲った。

「っ・・・・・!?」

 中国の時と同じ、とても立っていられない重さに影人はつい片膝を地につける。影人が片膝をつけたのを見た黒フードは、影人の方へと走って向かって来た。

「おお? ・・・・よく分からんがチャンス!」

 同時にその光景を見ていたショットも、影人に向かってライフルの引き金を引いた。

「対処法はもう分かってるんだよ・・・・!」

 フェルフィズの大鎌と銃弾が影人に襲いかかる。だが、影人は焦らずに右手に再び『破壊』の力を付与した。途端、影人に掛かっていた重さが綺麗さっぱりになくなる。重力を『破壊』したのだ。

「ふっ・・・・・!」

 そして、影人はそのまま上空に飛翔した。

「っ・・・・・」

「飛ぶかい! はっ、もう何でもありだな」

 黒フードは飛翔した影人を見上げ、ショットは半ばヤケクソのようにそう呟いた。

(金髪の光臨時間はあと約3分。稼がなきゃならない時間は5分。金髪を無力化したところで黒フードがいやがるから、結局はしっかり5分稼がなきゃならない。・・・・はっ、上等だ。やってやるよ)

 空に舞い上がった影人はそんな事を考えながら口角を少し上げた。レイゼロールにはああ言ったが、正直に言えば今のこの状況は逆境だ。数だけでいえば3対1。しかもその3人は、規格外の力を持つ光臨したランキング2位『歌姫』と、正確な狙撃を行なって来る者、更に一瞬の油断が文字通り死に直結する全てを殺す大鎌を持つ者。流石のスプリガンの力といえども、この者たちを相手に5分稼ぐのは中々に骨だ。

 だが、それでも影人は笑う。この状況をどうにかしてやろうと。影人の中に湧き上がって来るのは闘志とは少し違う、少し歪な攻撃的な感情。この逆境を壊してやりたいという、どこか破壊的な思い。それは正の感情というよりかは、負の感情に近かった。

 そしてそれは、闇の力を強める感情。影人はここ最近守りの戦いばかりしている事に少しだけストレスを感じていた。別に影人は戦いが好きというわけではない。どちらかというと面倒だし戦いは嫌いだ。しかし、それでも守りの姿勢ばかりではつまらないと感じる。

「・・・・・・・・ボコボコにしてくれた礼をくれてやるぜ、金髪・・・・!」

 影人は小さな声でそう呟くと、右手を地上のソニアへと向けた。影人のその仕草に何か感じたのだろう。ソニアはマイクに新たにこう言葉を入れた。

「ッ、『スプリガンは墜落する』!」

 ソニアがそう呟いた瞬間、影人の体が突如として落下し始めた。影人は今まで浮遊の力を使っていたがそれが急に切れた。再度発動しようとしても、なぜか浮遊の力は発動しなかった。

(へっ、好きにしやがれ。逆にこの落下感が気持ちいいぜ)

 上空約20メートルほどから落下しながらも、影人に焦りはなかった。影人は少しだけ、いやかなり気分が高揚していた。

「・・・・・!」

 影人の落下地点を狙って黒フードが再び駆ける。好きにしろと影人は思った。どうせ、黒フードの人物では

(金髪。確かにお前の力は凄い。普通に反則みてえな能力だ。例え強者だろうと、お前に勝つのは難しいだろう。それ程までに光臨した今のお前は強い)

 左手で帽子を押さえ、逆さに地面に向かって落下しながら、影人は改めてソニアにそんな思いを抱いた。

(だがな・・・・・・・・俺は倒そうと思えば、んだぜ。俺は既に知ってるんだよ。お前みたいな奴への対処法をな。なにせ、俺自身がやられたんだからよ)

 そう。影人は倒そうと思えば、それこそ殺そうと思えばいつでもソニアを殺す事が出来た。影人がそれをしなかったのは当然影人がソニアの味方だからだ。そして、あわよくばソニアにカケラを回収させるため。倒すわけにはいかなかった。それは今からも変わらない。まあ、ソニアが光臨した事によって、あわよくばカケラを回収するという事は、時間の都合上ほとんどなくなってしまったが。それでもだ。

 影人は自身の体に常態的な身体強化の力と『加速』の力を付与した。影人の体に闇のオーラのようなものが纏われる。

(お前の能力は必ずその性質上、言葉に出すというプロセスが必要だ。それはイヴと契約する前の俺と同じ。そして、俺は2回目のフェリート戦でそのプロセスが原因で窮地に陥った)

 影人は落下しながらも依然右手をソニアに向けたままだ。影人は自分の右手の先に黒いゲートのようなものを創造した。影人が「影速の門」と呼ぶものだ。

(金髪、お前はまだ俺の速さを知らない。たまたまだが、見せてはなかったからな)

 地面と影人との距離が2メートルを切る。そのタイミングで、影人の落下地点に到着していた黒フードの人物が大鎌を振りかぶる。だが、影人はその状況でもなお口角を上げていた。逆さに笑うスプリガンのその姿はどこか蝙蝠を連想させた。

「行くぜ・・・・・・!」

 影人は右手に闇色のナイフを創造し、その刃に『破壊』の力を付与した。そして、右足で虚空を蹴る。影人が何か仕掛けて来ると感じたのだろう。ソニアは1度停止させていた白い人影の楽団たちに再び指示を与えようとした。

「『攻撃の――」

「・・・・・・・・!」

 ソニアが言葉を紡ごうとし、黒フードが振るう大鎌が影人の背を捉えようとする。だがその前に、

 虚空を蹴り「影速の門」を潜った影人は、この世界に影すら残さない速度でソニアへと奔った。

 ソニアの周囲にはドーム状の障壁が展開されている。だが関係はない。ナイフに宿った『破壊』の力に障壁などないに等しいのだから。

 超速の世界の中、ソニアに接近したタイミングで影人はナイフを振るった。眼は強化している。この世界の中でも反応する事は可能だ。

(切り裂くッ!)

 影人が振るったナイフはソニアを守る障壁を切り裂き、ソニアの右頬(影人から見れば左頬だが)を掠めた。影人は虚空を蹴ったタイミングで自身の体を捻り体を逆さ状態から元に戻している。ゆえに、ソニアの頬を切り裂いたのだった。だが、ソニアはまだ自分の頬が切られた事にも気がついていないだろう。

「ふん・・・・・」

 障壁ごとソニアの頬を切り裂いた影人は、ソニアから十数メートルほど離れた場所に着地した。勢いがあったので、ブーツの底で地面を激しく擦ったが。まあ格好いいから良しとアホの前髪は前向きに考えた。

「え・・・・あっ、ッ・・・・・・・・!」

 気がつけばスプリガンの姿が消えていた。ソニアは何が起きたのか気づかずに声を漏らしたが、急に自分の頬に鋭い痛みが奔った事に気がつき、その顔を歪めた。傷口からツゥと真っ赤な血が流れる。そして、『破壊』の力を付与されたナイフでの傷でもあるので、ソニアの右頬には傷口を基点として黒いヒビが広がり始めた。

(言葉を発する暇もないスピードで攻撃する。それがお前みたいな奴への対策方法だぜ、金髪)

 ナイフを虚空に消しながら、影人はチラリとソニアの方を見つめた。これは実際に影人がフェリートにやられた事だ。あの時、影人がどれだけ無詠唱で力が使えればいいと思った事か。まあ、今となってはあの経験をしておいてよかったと思っているが。

(つくづく思うぜ。スプリガンの力はどんな状況にも、どんな敵にも対応できるってな。冷静に考えりゃ、俺の力も大概ヤバいんだよな・・・・・・)

 改めて影人はスプリガンの力がソニアと同レベルかそれ以上の規格外だと実感する。イヴとの契約を経て弱点と呼べるものはおよそなくなり、スプリガンの力は完成された。その事実が戦いにおいてはかなり大きかった。

「・・・・・ご自慢の顔に傷をつけられた気分はどうだ? まあ、お前は自分の傷を回復できるから、あまり意味はないが。せいぜい痛みを感じろよ」

 影人はどこか嘲るような口調を意識しながらソニアにそう言った。

「っ、『私の体を癒やして』 ・・・・・女の顔に傷をつけたって事、普通なら許される事じゃないんだけど」

「知るか。戦場に出ている以上、男も女も関係ない。甘い事を言うな」

 頬の傷口を治癒させたソニアが、影人の方に体を向けながら睨んで来る。影人は吐き捨てるようにそう言うと、こう言葉を続けた。

「それよりも、そろそろ限界時間が近いんじゃないか? 大体あと2分ってところか。さて、残りのその時間で俺に勝つ自信はあるか『歌姫』」

「・・・・・・・・ご心配なく。充分過ぎる時間だよ」

「そうか。なら、その言葉が虚勢じゃないか確かめてやるよ」

 ソニアの言葉を聞いた影人は再び右手にナイフを創造した。今度は『破壊』の力抜きだ。そして、ソニアに向かってノーモーションで急接近し、ソニアが持っていたマイクのヘッド部分を叩き切った。

「あっ!?」

 マイクが壊されたソニアは反射的にそう声を上げた。ソニアの光臨後の能力はマイクを通して言葉を述べなければ発動しない。だが、その能力発動媒体であるマイクは今スプリガンの手によって破壊されてしまった。

「ッ、『歌姫』! クソ、近すぎて撃てねえ・・・・・・・!」

 その光景を見ていたショットが難しげな顔を浮かべる。狙撃をしてスプリガンをソニアから追い払いたかったが、いかんせん2人の距離が近過ぎる。もしいま撃てば、万が一の場合ソニアに危険が及ぶかもしれない。ゆえにショットは引き金を引かなかった。

「・・・・・・これでも同じ事を言えるか?」

「っ、バカにしないで! もう1度来て、私のマイク!」

 ソニアは自分のすぐ近くに敵がいるという不安感と恐怖感を怒りで誤魔化しながら、再び自分の右手にマイクを呼び出した。ソニアのマイク、というよりも光導姫の武器や守護者の武器は、破壊されたり使用不能になれば再度召喚する事が可能だ。

「もう1度召喚できるか。・・・・だが、無意味だ」

 影人はほとんど目に見えない速度で再び右手のナイフを振るった。その結果、またもマイクはヘッドの部分が切られ破壊されてしまった。

「っ!?」

「また呼び出すか? いいぜ、お前の光臨時間が切れるまで付き合ってやるよ」

「くっ・・・・・!」

 酷薄な笑みを浮かべながら、影人はソニアにそう言葉を述べる。その笑みを見たソニアは先ほどから感じていた恐怖感から、反射的にその身を後ろに引こうとした。

 だが、

「逃げるなよ。どっちにしても、お前はもう詰んでんだ。なら、滑稽に道化をしてろよ」

 影人は空いている左手でソニアの右手首を掴んだ。

「ッ、は、離してッ!」

「嫌なら振り払ってみろ。まあ、今のお前じゃ無理だろうがな。・・・・・・・・そら、残り時間は1分を切ったぜ。ここからどうにかしてみろよ」

 身体能力は断然に影人の方が上。能力を使わない限り、ソニアがこの手を振り払う事は出来ない。そして影人の言葉通り、ソニアに光臨時間はもう既に限界に近づいていた。

(さて、思い描いていたプランとはけっこう違う感じになっちまったが、時間が稼げるならこれでいいか。後は適当に――)

 狙撃が来ても適当にあしらえばいい。影人がそんな事を考えていると、

「・・・・・!」

 黒フードの人物が影人の方に左腕のガントレットに纏わりついている鎖を放って来た。そのついでとばかりに、影人の体をまたあの重さが襲った。

「っ! ちっ、邪魔しやがって・・・・・」

 急な重力に影人はついソニアの手首を握っていた手を離してしまった。その隙にソニアは逃げ出した。やはり範囲というよりもその対象だけを重くするタイプの力のようだ。

「シッ・・・・・!」

 影人は左手に『破壊』の力を宿し重力を破壊すると、右手のナイフを黒フードへと投擲した。自分に向かって来る鎖は適当に回避した。黒フードは影人が投げたナイフをギリギリで避けると、鎖を回収し影人の方へと向かって来た。

「よし、離れた!」

 ソニアとスプリガンの距離が離れた事を確認したショットが、ライフルから銃弾を3発ほど放つ。当然のようにライフルの弾をどうにかするあの怪人に当たるとは思っていないが、撃たないよりはましだとショットは考えていた。

(ふん。まあいい。金髪はもうあと数十秒で光臨が切れる。後は適当に2分稼げばいいだけだ)

 3発の銃弾を適当に回避しながら影人はそんな事を思った。光臨が切れる前にソニアがアクションを起こせるとしても1度だけ。1度だけの能力使用で影人を戦闘不能にする事はおそらく不可能だ。ソニアの能力を体感している影人は自然とそう考えた。

『影人、1つ言い忘れていましたがソニアの光臨は少し特殊です。なぜなら彼女は――』

 唐突に、ソレイユが何か重要な情報を影人に伝えようとした。しかし、その前にマイクを召喚していたソニアがマイクに向かってよく通る声でこう叫んだ。

「『アンコール』!」

 ソニアがそう叫んだ直後、ソニアの体を一瞬光が包んだ。そして、光臨の限界時間である10分が経過した。

 しかし、ソニアの変身が解ける事はなかった。

(っ!? どういう事だ。もう10分は経過したはずだ。いや、別に正確に時間を測っていたわけじゃなかった。それに眼を強化した俺の体感時間と現実の時間はかなり違う。なら、時間がズレてるだけか?)

 向かって来た黒フードを無視して超高速で場所を移動した影人は内心疑問を覚える。黒フードは影人のスピードには追いつけず、忌々しそうに口元を歪めていた。

『いえ、既にソニアが光臨してから10分は経っていますよ。ただ、ソニアは今のように「アンコール」とマイクに言葉を述べる事で、1回だけ光臨の時間を延ばせるのです。更に10分』

(は・・・・・・・・・・・・? おい、何でそういう大事な事をもっと先に言っとかないんだてめえはよ! バカじゃねえのか!? 何のために念話があるんだよ! このイカれポンコツ女神が!)

 ソレイユの説明を聞いた影人はこんな状況だというのに内心でキレた。

『イ、イカれポンコツ・・・・!? だ、だからいま言おうとしたんですよ! ですが、ちょうどソニアが光臨を延長してしまって・・・・・・・・と、とにかくそういう事です!』

 ソレイユはその情報を早く言わなかったのを申し訳ないとは思っているのだろう。あたふたとした感じでそう言葉を返して来ただけだった。

(何がとにかくそういう事ですだ、ったく・・・・・・ちっ、予想外の事態になっちまったがやる事は変わらねえ。残り約2分時間を稼ぐ。今みたいな攻めの守りを変わらずにするだけだ)

 対処法は変わらない。ソニアの言葉よりも影人の速度の方が速い。ゆえに、影人は焦らずにそう考えた。

 逆にこの状況はチャンスかもしれない。ソニアが光臨時間を更に10分延長したという事は、光臨の短い時間の都合上、可能性が著しく低くなっていた「あわよくば光導姫がカケラを奪取できる可能性」が高くなったという事だ。なら、後はレイゼロールがカケラを見つける時間を稼ぎさえすれば――

「もう不覚は取らないよ。君の危険性は充分に体感したから」

「・・・・・ふん。分かっていれば反応できるという事じゃない。お前のその言葉は、また覆される事になる」

 20メートル離れた位置から真剣な顔を浮かべ、ソニアはそう言葉を放つ。それに対し、影人は黒フードや狙撃手を内心で警戒しながらそう言葉を返した。

 第2ラウンドが始まる。そう思われた時、何かが空へと羽ばたいた。


 それは、黒い翼を生やしたレイゼロールだった。

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