第2話 おばあちゃんの買い物

おばあちゃんは 車の免許は持っていませんでした。

自転車にも乗れませんでした。

買い物に行くには徒歩のみ。

スーパーは近くには無く、1番近いところでも歩いて行けば30分以上はかかります。


帰りなんて、重い荷物も増えて歩くので もっと時間がかかります。

やっとあとひと息!と思っても最後の登り坂は ハンパない試練です。


おばあちゃんの家にお泊まりしている時は 買い物にもついて行きました。

小さかった時は途中でバテて、おばあちゃんが気遣ってタクシーをつかまえてくれました。

車だとわずか10分ちょっとしかかかりません。

おばあちゃんと乗っていたタクシーの車内の臭い…

少しのタバコの臭いとか…シートの香りとか…色んなものが混ざった匂い。

タクシーの窓から見える景色…交差点、川、橋を渡ると広がる畑…

今でも目を閉じれば思い出されます。


こんな毎日をおばあちゃんは送ってるんだなぁ。。

毎日だと、とても不便だろうなぁ。。


そんなことを小さいながらも感じていた気がします。

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