第13話 羽根の家に行く
僕は翔と別れて、羽根の家に向かった。
羽根の家に着き、インターホンを押すか迷っていると羽根が帰ってきた。
羽根の部屋に入る。
「涼太、何か久しぶりだね。
少し痩せたんじゃない?
顔色も悪いみたい。
ちゃんと食べてちゃんと寝てるの?」
久しぶりにあった羽根は矢継ぎ早に質問してきた。
「そういえば最近、頭が痛くて、食欲もないんだよね。」
僕がそう答えると
「ダメだろ、ちゃんと病院に行かなくちゃ!
俺、涼太のお母さんに言ってくる。」
羽根はそう言って、部屋を出ていってしまった。
羽根から僕の母さんに頭痛の件が伝わり、僕は念のため翌日学校を休み、受診することになった。
父さんが病気のときにお世話になった先生が詳しく検査してくれて、僕は髄膜腫に侵されていると数日中にはわかった。
幸い早期の発見であったが手術をすることになった。
母さんは泣いていたが僕は意外にもすんなりと病気のことを受け入れることができ、入院したことを羽根と翔にはメールで報告した。
その日のうちに二人とも見舞いに来てくれた。
翔がとりとめのない話をして、
僕が
「心配かけることになってすまない。」
と言うと、
羽根はうさぎのような真っ赤な目で僕を見つめ、
「涼太が謝る必要なんてないから。」
と言った。
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