エダル概史 〈発端〉
海洋都市エダルの起源は、地中海を隔てた遙か対岸、オマールとの交易に始まる。
もともとはサガン王国の南端の一漁村であったものを、天然の良港である地の利を生かし、遠洋に漕ぎ出した。
未知の海流に少なからぬ犠牲を払いながら、黄金の都と謳われたオマールへの交易ルートを確立するまで〈苦難の海路〉二十三年を費やし、その見返りとしてオマールの至宝、〈永遠の眼〉を半島へ持ち帰ることとなった。今から二百年ほど前のことである。
折しも、サガン王国を含めたレンホルム半島では、旧帝国街道沿いに都市国家が乱立し、戦乱の様相を呈していた。
サガンの一地方官であったヨア=キアンは、戦闘の最中に失われた〈永遠の眼〉を、偶然、まったく偶然に我がものとした。
それが、すべての発端であった。
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