第23話 恋人からの説教? それとも愛?
私と佐奈は今、佐奈専用のお部屋に居ます。
これから私は佐奈にお話しないといけない事があるのです。
それをお話しない事には先に進みません。
「楓、お話をする事があるのでしょう」
「うん、お話します」
「どうぞ、お話して下さい」
こうやって相手の目を見ながら、面と向かってお話をするのは
正直言うと緊張するというか恥ずかしいです。
「佐奈の元から離れようとした事は事実です」
「はい」
「どうして離れようとしたかというと、私は佐奈にふわしくないと
思ってしまってそれです」
「あのね、楓、貴方は馬鹿でしょ、大馬鹿ね」
「うぅぅぅっ、そこまで言わなくてもいいのに………………」
「それにしてもよく私の元へ帰ってくる事を決めたわね」
「それはね、佐奈から逃げるのは良くないと思ってね」
「なるほどね」
「それに佐奈の恋人って言う事もあってね」
「そういう事なら最初から離れなければいいのにね」
「そ、そうだね」
「さてと、楓、お尻をこっちに向けなさい」
「う、うん」
私は佐奈に言われた通り、お尻を佐奈の方に向けると佐奈が
いきなり平手でお尻を叩いてくるのでした。
「きゃあっ、痛いよ、佐奈」
「私から逃げようとした罰です」
佐奈は私のお尻を平手で何度も叩いてくるのです。
その度に私は痛い思いをしますが、佐奈はきっと心を痛めているに
違いないと思います。
私は佐奈の恋人なのに真剣に考えていないかもしれないって思うと、
本当に情けないです。
それでも私は佐奈の事が大好きなので堪りません。
「これくらいでいいでしょう」
「お尻が痛いよ、佐奈」
「これは愛よ、愛」
「うん」
「次からはきちんと私に相談する事ね」
「はい、そうさせてもらいます」
佐奈には本当に敵わないと思うと、私は佐奈の元から離れるわけにはいきません。
まだまだ恋愛というのを教わりたいし、佐奈とは恋人以上の関係に
なりたいのも事実です。
未だに満足にデートも出来てないのでデートしたいというのも
強い気持ちがあります。
これからは佐奈を第一に考える事とします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます