神谷 宗助Ⅱ

俺は今ものすごく追い込まれている。なんて言っても、栄一と石田さんが付きあうことになってるから。俺はどうしたらいいか考えた。坂神さんは今は沢山の友達を作って楽しそうに過ごしてる。約束なら俺は告白をしないといけない。どうすべきか必死に考えた。考えても分からなかったから、徹に聞いた。そしたら

「別に告白してもいいぞ。ただ、お前はその場で決断が必要になるかもしれないから、その場で答える。自分の事を考えて、委員長の事を考えてな」

とだけ言った。よく分からない。でも、告白はしていいそうだ。じゃあ、今日の放課後が勝負だ。俺は放課後になって彼女がいる図書館に行った。俺は図書館の前で一回深呼吸をして入った。カウンターに彼女が作業をしていた。彼女は俺に気づいてた。俺は何を離そうか迷った。だけど、俺は何も言わずに彼女の隣のカウンター席に座った。俺は部活がない日は毎日彼女を手伝いをしてる。

「何か手伝うことある?」

俺はいつものように彼女に聞いた。彼女は首を横に振りながら

「ううん、今日はこの作業だけだからいいよ」

彼女は言った。俺はよく考えた。何を離したら正解か。だが、俺は馬鹿だから

「今日、一緒に帰ろ」

俺は彼女に尋ねた。彼女はいつも笑顔で

「いいよ」

俺は彼女に見えないようにガッツポーズをした。図書館は今日は誰もいなかったため、早く帰ることになった。俺はいつもみたいに馬鹿な話をして彼女と笑って帰っていた。そして俺は

「俺さぁ、今から、あの約束を果たしていいかな」

彼女は少しうつむいて

「うん、いいよ」

「俺は、坂神さんが好きだ。ずっと前から。だから、俺と付き合ってください」

俺はあの約束を今、果たした。俺は一気に力が抜けそうになった。でも、力を抜かずに踏ん張った。

「私も、宗助君が好き。ずっと好きだった。・・・

「じゃあ」

「でも、付き合ないと思う」

「え⁉」

俺は彼女の言葉を最後まで聞くことにした。

「私は、この町を出て、遠くの高校に行くの。そこで私は一人で暮らしていくの。だから、遠距離恋愛になる。私が良くても、辛くなるのは宗助君の方なの。私は宗助君を傷つけるのだけはしたくない。だから、付き合えない」

俺は混乱したままだ。どうしたらいいか分からない、なんて言ったらいいか分からない。

「それでも、私と付き合ってくれますか?」

彼女は泣きながら、尋ねてきた。俺はどうしたらいいか。何が正解で何が不正確なのか。

「そんなの今はわか・・・」

俺はやっとわかった。すぐに決断をしないといけないのは今なのが。徹は俺の性格を知って、そう言ってくれたのが、やっと分かった。なんで、今まで気づかなかった。俺は悔しくなった。俺はすぐに彼女の返事をすることを決めた。俺は

「だったら俺は・・・俺もその高校に受験する。無理だったら、その近くの高校を受ける、それでもだめだったら、それでも俺は坂神さんの・・・美玖のそばにいてやる!絶対、離れたりしない! 絶対俺は傷つかない!絶対傷つかせたりしない!ずっとそばにいてやる! いやになるくらいにそばにいてやる!」

俺は言った。決めたことを言った。俺は今そうすると決めた。彼女は涙をさっきより、零していた。俺も零していた。

「だから、俺と付き合ってください」

俺はもう一度言った。これが最後のチャンスだ。俺の返事は

「バカ!バカ!でも、ありがとう。とっても嬉しい。だから、私のそばから離れないでください」

俺は思いっきり息を吸って、

「約束する。俺は絶対、絶対に美玖のそばから離れない!」

俺はこれまでにないくらいの喜びと一緒に叫んだ。

俺と彼女は約束が俺と彼女を繋いだのかもしれない。

俺たちは約束で始まり、約束で終わる。

これが俺たちの恋なのだ。

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