木宮 栄一Ⅱ
楽しい休日は終わって、月曜日になった。俺は最近学校が楽しくなった。会いたい人がいるから。その人とは土曜日に水族館に行った。その時に、徹と渡辺さんと宗助と委員長に出会って、トリプルデートになった。帰る前に俺と宗助、徹はお互いに好きな人にペアのキーホルダーを渡した。
「栄一君」
と声をかけくれたのが俺の好きな人の石田水姫。彼女は朝から元気に挨拶をしてきた。
「おはよう。石田さん」
「二人の時は水姫って呼んで約束したよね」
と少し拗ねて、言った。水姫って二人の時は言うように約束したのは、水族館に行った日、土曜日の帰ってるときに二人になった時に、約束をした。
「ごめんごめん、水姫」
「許します。では、もう一度、・・・おはよう、栄一君」
これから毎日これをやるのかと不安になった。
「おはよう、水姫」
と二度目の挨拶を返した。俺たちは電車と徒歩なのでよく会う。そして歩いていると、
「おはよう。栄一君、水姫ちゃん」
と彼女より元気に挨拶をする、渡辺さんとその後ろを歩く徹と宗助。三人は同じ町に住んでる。俺が住んでる町の隣の町だ。そしてこの町に住んでる宗助の好きな人が
「みんなさん、おはようございます」
と礼儀が正しすぎる委員長の坂神さん。
「おはよう、美玖ちゃん」
「お、おはよう」
「おはよう、美玖さん」
「おはよう、坂神さん」
「・・・・・」
徹以外みんな挨拶をした。土曜日の徹とはまた別人だ。でも、中身は土曜日と同じだ。全員のカバンにあのキーホルダーが付いてる。もちろんあの徹も。さて、今日の放課後俺は思い切ったことをする。それは彼女に告白をする。念のために徹に告白していいか聞いてみたら、しても大丈夫と言ってくれた。そして、放課後になった。俺は校門で彼女を待った。とても緊張した。徹から分かれる際になぜか
「緊張をするな。自然でいろ。それが無理なら頑張ろうとするな」
と言われた。最初は分かったけど最後の「無理なら頑張ろうとするな」がよく分からない。そして彼女が校舎から出てきた。
「ごめん、ごめん。待ったよね」
彼女は走って俺のところに来た。彼女は息を切らしていた。
「全然大丈夫だよ。じゃあ、行こうか」
「うん」
俺と彼女は下の兄弟たちを幼稚園に迎えに行っている。俺たちが少し歩ていると人気がない公園に入った。この公園を通らないと幼稚園に行けない。俺は深呼吸をして、
「水姫、話が有るんだ」
緊張をしないようにしても緊張してしまう。自然でいられない。俺は手汗が止まらなかった。その時にやっと、分かった。「頑張ろうとするな」の意味が。そう頑張らなくていい。そう考えていると、自然といつのも俺になった。これなら、言える!
「俺は・・・水姫が・・・好きだ。ずっと前から、好きだった。だから・・・」
彼女は涙を零していた。俺は一瞬、息が止まった。でも、全部言わないと。いや、言いたい。伝えたい。だから
「俺と付き合ってください」
俺ははっきりと言った。彼女に伝えた。彼女の涙は止まらなかった。彼女は泣くのをやめようとしていたけど、止まらなそうだった。
「栄一君さあ、・・・ヒッ・・・・遅いんだよ。何もかも・・・ヒッ・・・どれだけ待ったと思ってるの」
彼女は泣きながら言った。
「ごめん」
「話しかけるのも、デートに誘ってくれるのも、・・・・告白してくれるのも・・・遅いんだよ。それで、今告白されても・・・告白されても・・・私も好きしか言えないじゃない」
彼女から好きと言う言葉が出てきて俺は驚いた。
「じゃあ・・・」
「もちろん、私なんか良ければ、私を栄一君の恋人にしてください」
と彼女は泣きながら笑った。俺はそんな彼女を見たら嬉しくて俺も泣いてしまった。
「ありがとう、俺の恋人になってくれて」
俺は彼女の手を取って、俺と彼女は目を合わせて
「これからよろしく」
「これからよろしくね」
と同時に言って、俺たちは笑った。
これが俺の最初の恋物語だ。これから始まる、これから続く俺の恋だ。
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