渡辺 美羽Ⅳ
私は今水族館にいます。初めてプライベートで自分の町を出た。私は知らないところに来て、緊張してる。しかも、徹君とデートでここにきてる。その事実に私は恥ずかしくなった。徹君は平然としていた。
徹君はたまに小説を手渡しにすることがあるし、編集者さんとミーティングをしに、遠くに行ってるそうだ。でも、徹君が最近ずいても、怒ったりしなくなった。いろいろ考えていると、今日のデートの場所に着いた。
正確には、徹君の小説のアイデアのためにデートをする。徹君が入場券を買ってくれて、私はお金を渡してから、券を受け取った。中に入ってみると、少し暗くて、ライトが床を照らしてくれていたけど、時に段があって、こけそうになった。最初に着いたのが大きな水槽が沢山の魚が泳いでいた。すごい、水族館に来るのは、小学校低学年ぶりだけど、この気持ちは初めてだ。私はこけないように気を付けて、水槽の前に行った。
「すごい、すごい。魚がいっぱいだよ。あ、エイがいるよ。あの、青っぽい大きな魚は何?」
私は興奮が抑えきれなかった。さっきまであった緊張は嘘のように無くなっていた。私は徹君を呼んだ。徹君はこっちに来てるときに知ってる人が居たような気がしたのでよく見てみた。その人はさっき私たちがここに来るとき通った道からこっちに来た。距離は8メートルくらいあった。その距離でやっと気づいた。その人は
「宗助君⁉」
「栄一⁉」
徹君と声が重なった。私は振り返ってみたら栄一君と石田さんがいた。徹君が二人を見つけて、私は宗助君と坂神さんを見つけた。私は驚いて。
「え⁉」(私)
「はぁ⁉」(徹君)
「なんで⁉」(石田さん)
「嘘だろ」(栄一君)
「まぁ」(坂神さん)
「マジか」(宗助君)
見事に奇跡がさらに重なった。私はその事にさらに驚いた。
「ハモッタ」(私)
「ハモッタ」(徹君)
「ハモッタ」(石田さん)
「ハモッタ」(栄一君)
「ハモッタ」(坂神さん)
「ハモッタ」(宗助君)
さらにもっとすごい奇跡が起きた。さっきは言ってることがバラバラだったけど、今度はみんな同じ言葉を言った。そして、6人そろってドッと笑い始めた。その笑いは周りに変に見られるくらい、みんなで笑った。笑い終わるのに5分はかかった。
「奇遇だね。なんでみんなここに来たの?」
「俺と坂神は友達になったから、友達らしく、遊ぼうと思って・・・」
「うん、それはデートだね」
私は宗助君が遠回しに言ったので、すかさず私が簡潔に言ってあげた。そしたら、その二人は一緒に顔を赤くした。そして、二人がたまたま目が合ったときに二人とも目をそらした。青春だ。私はにやにやが止まらなかった。
「徹君と・・・えっと・・・石田さんだよね。二人はなんで?」
私は名前があってるか気になって疑問形になってしまった。
「私は、石田水姫だよ。水姫って気安く読んでくれたら嬉しいな」
私は名前があってることに安心した。
「それで、水姫はなんで栄一君とここに?」
「えい、木宮君が誘ってくれたの。私はあまり友達と遊んだりしないから、え、木宮君ならいいかって思って・・・」
「うん、それもデートだね」
私は宗助君たちみたいに、簡潔に言った。水姫さんは顔を赤くしたが、栄一君は何とかこらえていた。でも、我慢しているのがバレバレだった。しかも、水姫さんは「栄一君」を「木宮君」に言い換えるのに気づいた。しかも2度も。可愛い人だ。
「そういう、徹たちはなんでここに?」
栄一君が顔を赤くしないように我慢を今もしながら、聞いてきた。
「私たちはデートにここに来ました」
私は素直に言いながら、徹君のそばに駆け寄って、腕を両手でつかんだ。
「馬鹿を言うな。俺たちはアイデア収集にここに来ただけだ。そして、近づきすぎだ」
徹君は私がつかんだ腕を私の手から離した。私は少しがっかりした。覚めて友達くらいデートと言ってほしかった。
「いや徹、それデートだからな」
「宗助の言うとおりだ」
宗助君と栄一君が私たちのここに理由をデートにしに来たことに嬉しくなって、顔が赤くなりそうになった。いや、もう赤いかもしれない。私はいいことを思い付いた。
「これからみんなで、水族館を回ろうよ。名づけ、トリプルデート!」
私の意見はみんな賛成してくれた。
そして、私たちのトリプルデートは始まるのであった。
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