続 乳がんサバイバー 19年が過ぎて

大きかった胸そして縮小手術で失敗された話

注　手術の描写少しあります。なるべくマイルドに書いたつもりですが、苦手な方ご注意ください。

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乳がん検査のマンモグラフィーは今は１年に１回だけしています。

透明な２枚のアクリル板で乳房をギューッと可能な限り薄くつぶしてレントゲン写真を撮ります。

これが痛いと言う意見が圧倒的なのですが、私はにぶいのか全然痛くないんです。受けるのは右乳房だけで、こちら側は右の再建手術に合わせて（しようと思っていたので）小さくする縮小手術を受けています。

元々は大きい胸でした。若い頃は良いのですが年齢と共に重力に勝てなくなります（つまり、垂れーる）

再建手術を受けようと思っていた胸には乳首も作ってもらう予定でした。皮膚を切って作れるんです。写真を見ると折り紙のよう。完成後にタトウーでピンク色を入れます。すごい技術です。

で、乳首は真ん中につけてほしい。でも右側はかなり下降しつつある。正面から見ると上と下についてるボタンみたいになっておかしい。なので右側の乳首を何とかしてください。ということで

（垂れた胸を小さくてもいいから上げて、乳首も真ん中につけるよ）いう手術をしました。

左胸にエクスパンダ―（再建のために皮膚を伸ばす水バック）を挿入した時に同時にしてもらいました。

「こうやってね、胸の下の肉をつまんで余分な肉を切るよ」と先生は簡単そうに言ったのに痛い手術でした。

乳房の下の部分を丸みに沿って切り、さらに乳首に向かってまっすぐ上にも切り、さらに乳首の周りもぐるっと切ってありました。

手術跡も大きくて、縫い目がたくさん、ギザギザの縫い目！

下手か！

当時は辛かったけど、これで将来はきれいな胸になるんだ！と我慢したのです。

結果だけ言うと、大失敗でした。今だから笑えますが、ひどいです。

確かにかなり正面についている。でも丸かった乳輪がパンダの目のようになってしまいました。

手術跡も長い間痛くて、だいぶ消えてきたのはつい最近です。赤いみみずばれが白い盛り上がりに変わり、ある日するどい痛みと共に消える。この繰り返しで少しづつ。

しかし、いつまでも乳輪はパンダのまま。タスケテ。

私のかかっていた病院は陸軍の病院でして形成外科の医者は腕がいいと言われていました。

でもそれは戦争で負傷した兵士の手当てがうまい。と言うことかもしれません。腕や足を縫うのはうまいけれど乳輪は苦手だ。というタイプだったのかもしれません。

ここはいつか直したいなあと思いつつ、でも左胸もないままだし、もう良いか？と思ったりもします。痛い思いをして、このたれ目が今度はつり目になるかもしれないし。

「乳がんを治して胸もきれいに再建するんだ！」とポジティブに考えてもこうやって１つ１つ絶望に変わった当時は泣きましたけど、１６年もたてば笑い話です。

あんなに痛い思いをしたのにパンダて！！って。

生きている幸せに比べたら、パンダ乳首くらいは我慢しようと思います。