第17話 待ちに待った夏休み

 体育祭の次に待ち構える皆が楽しみにしているイベントの一つであるのが、長期期間の夏休み!今日はその前日の放課後という事で何だかみんな浮かれているみたいで(^^;)

「結衣!明日から夏休みだね(⌒∇⌒)どこかの予定で一緒に遊びに行かない?」

「そうだね(⌒∇⌒)プールとかどうかな?」

「楽しそう!じゃあ詳しい事はまたLINEするから、今日は先に帰るね(⌒∇⌒)」

「うん、じゃあね茜!」

プールか・・・私も真山先生とプール行きたいな。そんな事を考えていたらいつの間にか、若桜先生が目の前に立っていた。

「結衣ちゃん。教室で一人残って何を考えているのかな・・・?もう皆帰っていったよ?・・・もしかしてあの人待ってるの?」

「若桜先生!?まぁ、そうですね。連絡が来たら取り敢えず帰ろうかなって思っています(^^;)」

「そう。あ、そういえば君に聞きたい事があってさ・・・ここじゃ何だから保健室においでよ。」


 なぜか保健室に呼ばれた私は大人しく従って、若桜先生の話を聞く事にした。

「もしかしてなんだけど・・・真山と結衣ちゃんって校内で大人の階段上ってる?」

「えっ!・・・まぁそうですね。」

「やっぱり・・・ね。実は先週、俺が見回りをしていた時に一個だけ明かりがついている教室があったからよく聞いていたら、結衣ちゃんと真山の声が聞こえたからもしかしてって思ったんだ。・・・大人になったね?」

「聞かれていたとは、恥ずかしいです///」

「こーら、俺の前で顔を赤くしないの。俺だって男だから、いくら真山の彼女でも奪いたくなる・・・でしょ?」

「す、すみません!」

「取り敢えずお水でも飲んで?」

若桜先生が私にミネラルウォーターを差し出してくれた。若桜先生にお礼を言ってミネラルウォーターを補給していると、保健室の近くから聞き覚えのある足音がした。ドアを開けてきたのはまさかの・・・。

「若桜先生、ここに佐々木結衣さんが来ていませんか?」

「あぁ、彼女ならここに居るよ?それに保健室には俺たち以外誰も居ないんだから、真山も素で良いんじゃない?ほら、結衣ちゃんお迎え来たよ?」

「恭一郎さん!お迎えに来てくれたんですね(⌒∇⌒)」

「連絡したのに返事が無かったから、若桜の所にでも遊びに行ってるのではないかと思ったら案の定だったな。・・・さっさと帰るぞ。」

「え・・・?」

「真山、大事な事忘れてない?」

「何のことだ。」

「結衣ちゃんから聞いたよ?大人の階段を上っているって。今日は上らないのかなって思ったんだけど・・・。彼女も今そう思っているんじゃない?」

「若桜・・・いくら教師の中で唯一俺達の事情を知っているとは言えど、そこまで口を突っ込むことは無いだろう。」

「ごめんね?まぁ、校内でするならくれぐれも人目に気を付けなよ?」

「分かっている。」


 保健室を出ると彼は珍しく、焦っているのか何かソワソワしている様に見えた。

「恭一郎さん、どうかしたんですか?」

「今日は・・・どうしたい?」

「え、いつもの様にしてくれるんじゃないですか?」

「今日は夏休み前の放課後だから、お前も早く帰りたいんじゃないかと思ってな。家に帰ってからでも俺は構わないぞ?」

「・・・保健室はダメですか?」

「若桜がいるだろう。まぁ、少し時間を空けてもらえるだろうからそこでも良いか。」

「はい///」


 「若桜、そういう訳だ。席をしばらく外してもらえないか?」

「まさか本当にこんな日が来るなんてね?・・・いいよ、その代わりちゃんとベッドは丁寧に扱ってよね?」

「若桜先生、すみません。私達の為に。」

「この事は内緒にするから、ゆっくり楽しんでおいで?」

若桜先生は微笑むと鍵を掛けて出て行ってくれた。2人きりになると、彼は眼鏡を外してこっちを見つめて激しくキスしてきた。いつも通りの感触についうっとりとしてしまう。キスによって力が抜けた私を抱き上げて彼は優しくベッドに下ろしてくれた。

「今までは着たままだったが、カーテンさえ掛ければ周りからは見えない。それに保健室の場所が目立たない所にあるから、今日は脱がせても良いか?」

「そんな!///恥ずかしいです。」

「そんな事を言ってもなんやかんやで、俺達は隠れてやってきただろう?今更恥ずかしがっても俺には逆効果だ。・・・さぁ、俺にお前を見せろ。」

そう言うとブラウスのボタンを起用に外し、リボンを解かれ何もかもが無くなってしまった。


 あっという間に時は過ぎ、保健室の若桜先生が戻ってきた頃にはベッドも何もかもが綺麗に元通りになっていたらしい。何せ私達は今もう学園を出て彼の家に帰宅しているので、もう藤城学園には居ないんです(^^;)

「さすがに今日は疲れましたね(^^;)恭一郎さん頑張りすぎですよ?」

「お前が俺を誘う顔をしているからだろう?それにしても恥ずかしがる姿は、非常に魅力的だったぞ?」

「そうですか?///何だか恥ずかしいです・・・。」

たわいもない話をしながら夕食を食べていると、玄関先のチャイムが鳴ったので真山先生が様子を見に行ったがどうやら宅配便らしい。

「はぁ・・・今年もこの時期か。」

「どうしたんですか?お届け物って見た感じ、ご実家からですよね?」

「俺の家には毎年夏になると、素麺が御中元で実家から大量に届く。そんなに多く送らなくても良いと毎年電話しているんだが、俺の事が心配で送ってくるらしい。今までだったら若桜と一ノ瀬先生を家に呼んで、3人で毎回食べて少しでも量を減らしていたが今年からは結衣と食べれるから楽しみだな?」

「そうですね(⌒∇⌒)それにしても、恭一郎さんの事を気遣って素麺を送ってくれるなんて優しいご両親なんですね(⌒∇⌒)」

「父親が厳しかった方で母親は優しかったな。まぁ、家系的には基本厳しい家庭で育てられたから、そこまで俺も生徒に対しては優しくはしていない。」

「そうですね(^^;)だって殆どの生徒から怖がられていますもんね(^^;)」

「まあな。」

こうして私達は夜中遅くに二人仲良く同じベッドで就寝した。これから始まる夏休みは、一体どんな日になるのか楽しみだな♪

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