第6話 講師室での二人
お弁当もすっかり食べ終わり、あとは心の準備って言われていたけど一体何をされるのか・・・。
「食べきったか?」
「!?恭一郎さん、いきなり後ろから囁くのはずるいです・・・。」
「先程、お前は耳が弱いと見たからな。試しにやってみたがどうやら本当みたいだな?」
「そんなことないです。」
「ほう?では俺がじっくりと確かめてやる。」
すると真山先生はソファーに腰かけて、私の傍に座り優しく耳元に触れ耳をいきなり甘噛みしてきた。
「ひゃっ!」
「どうだ?これでも耳が弱くないと言えるか?」
「弱くなんかないです・・・。」
「顔を赤く染め、俯く姿は俺にとっては逆効果だ。もっと俺だけにしか見せない顔を見せろ。」
「えっ、ちょっと・・・んっ!」
嘘・・・真山先生がキスするなんて!
「そう固くなるな。せっかく褒美を与えてやっているのだから、もっと素直に受け取れ。」
そういうと真山先生は激しくキスをしてきた。
「ん、ふぁ、んっ!」
「その潤んだ瞳で俺を見る目・・・悪くないな。もしかして初めてのキスか?」
「は、初めてです・・・。けど、その初めてを恭一郎さんに捧げられて良かったです。」
「ほう?今のは俺を受け入れたと受け取っていいんだな?」
「あ、当たり前です!私も恭一郎さんの事が大好きですから。」
「わかった。では俺も宣言させてもらうが・・・お前だけの特別な存在になってやる。」
私は自然と涙が溢れてきた。やっとこの言葉の意味を理解出来た気がして、そしてやっと真山先生の秘密の彼女になれた気がしたからだ。
「恭一郎さん?」
「ん?」
「私は恭一郎さんの秘密の彼女になっても良いんですよね?」
「当たり前だ。俺は一生お前を・・・結衣を守り愛する事を誓う。だから、俺の傍にいてくれるか?」
「もちろんです!!」
こうして私は正式に真山先生の彼女になる事が出来た。学園内では普段通り真面目で硬派な彼だけど、私といる時は素のままで接してくれるそんな彼が私は大好きになった。
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