時坂町編

休題

短く切り揃えられた白銀の髪が小さく揺れる。

真宮真偽まみやしんぎは歩みを止めてゆっくりと振り返る。振り向いた先にいたのはどうにも見覚えのあるような男が二人。

「え?……ああ。お久しぶりですね」

自身を呼び止めた男たちを見ると、シンギは思い出したように口を開いた。

「どうかしたんですか?……話の続き?ああ、聞きたいってことですか?物好きですね」

シンギは苦笑し、呆れたように目の前の男たちを見る。

「別にいいですけど、前にも言ったみたいに面白いものじゃないんですよ。それでいいんですか?」

念のための確認をする彼に男二人は黙って頷く。

「そうですか……じゃあ」

シンギは自分のスマートフォンを取り出して時間を確認する。

「……うん。ロギは君原さんに呼ばれているから、戻ってくるまで時間もあるだろうし、仕事の時間までなら少しになるかもしれないですけど、それでいいなら」

ロビーにある仮設の会議室を指差して、シンギは二人に了承を取った。

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