第4話 青山ロゼ
「う~ん。」
窓から淡い光が差してくる。
今日も今日とていい日になりそうな予感がした。
「よいっしょ…っと…。」
すぐに大きくなるからと父様から貰ったベッドは大きすぎて移動するのが大変だった。
ころころと転がるようにベッドの端まで動いてようやく足を降ろす。
いくら何でもキングサイズはデカすぎだったと買うときにはわかっていたのに…。
「おはようございます、お嬢様。」
「おはよう、ミラ。」
「お食事の用意は出来ていますが…。」
「先にシャワーを浴びてきます。」
「はい、下着と制服の用意はできております。」
「そう、それで今日の占いの結果は?」
「はい、今日の運勢第一位は乙女座となっております。」
(よしっ!)
「うん…今日の天気は?」
「穏やかな快晴となっております。午後もこの天気が続くそうです。」
「ありがとう、ミラ。下がっていいわ。」
「はい。」
そういうとミラは部屋から出ていった。
「はぅ…。」
もう少し眠っていたいと思う。
「でも…そうするとかなちゃんに会えないかも…。」
(今日はあともう少しくらいおねんねしたいよ~、でもかなちゃんに会いたいよ~。土曜日、日曜日でかなちゃんに会えなくてさびしかったよ…。
がんばらなきゃ、ベッドからでるのよロゼ、普段通りに自堕落な姿じゃなくてちゃんとしたお嬢様にならなきゃ…。
それに、私の髪のにおいも嗅がれちゃうし、臭いなんて言われたくないし…うぅ…。
ああでも、ふふっ、ロゼちゃんの汗のにおいこんな感じなんだ。
お寝坊ロゼちゃんの髪のにおい…シャンプーとコンディショナーのいい匂いがいつもはしているのにこんなになっちゃうんだ。
なんて…言われたら…。
それで、それでぇ…。
待ってて、かなちゃん…今から会いに行くから…!)
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