第4話 旅への再出発です。


 どれくらいの時間が過ぎたでしょう。やっと目を覚ました仔猫は、大きなあくびを一つし、背中を伸ばします。


 「ふあああ。良く寝た。誰かに呼ばれた気がしたけど気のせいかな?」


 仔猫は思い出した様に、家に近付き声を掛けます。


「やあ、こんにちは。君はまだ寝ているのかな?」


 やはり返事はありません。


「まだ寝ているんだね。大きなカラダだからね。きっとたくさん眠たくなるんだね」


 じゃましてはいけない、と仔猫はまた歩き始めます。


「よし、たくさん寝たぞ!さあ、旅への再出発だ!」


 すっかり元気になった仔猫はまた走り出しました。







家の中から出てきたおばあさんは、子猫の元に行きました。けれどそこには既に子猫の姿はありません。



「あれまあ。仕方ないね。きっとお母さんが迎えに来たのね。」どこか寂しそうに、けれど少し不安なおばあさんは、仔猫の無事を祈る様にそう言いました。



 「さて、私もお砂糖を買いに行かなくちゃね」


 おばあさんは、街へお砂糖を買いに向かいました。


 

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