第3話 ここはどこ?私はだれ?.....
【ごぉーぉおぉお】
冷たい風が体を冷やす。まるでここで凍死しろとでも言うように。
『ぁあそういえば小テストするんだっけ?起きなきゃ』
そんなことを思いつつゆっくりと瞼を開ける。
「???なんだここ?」
眼を開けてまず見えるのが岩。それが天井にまでのびているらしい。
どうやらここは洞穴みたいなところで視界には入り口的なもの。
そして、外は雪が吹き荒れている。
思い出す。
自分はどこにいて何をしようとしていたのか・・・
『確か5時間目の授業中で眠気に襲われて・・・』
ついでに変な妄想が後をついてくる。
「まさか・・・授業中に寝ていることが先生にばれて、起こしても起きなかったから知らない場所に連れて行って自分のことを抹消しようとしてるんじゃ」
「ぶっ、なにその変な考え」
いきなりの声に体が反射し勢いよく体を起き上がらせる。
「ひでぶっ」
・・・今何か頭に当たりましたね。岩でしょうか?皆さんは岩が『ひでぶっ』なんて発声したのみたことありますか?自分は一度もないですそんなこと。
頭に当たったものを興味本位で見てみたくなり、体を振り返る。
そこには岩などはない代わりに一人の女子がうずくまり顔を押さえている。
『えっと誰この人?』
『いつからいたのここに?』
質問が頭に浮かんでは消え浮かんでは消えてゆく。
ひとまず声をかけてみることにした。
「あ、あの~大丈夫ですか?」
「うん大丈夫。ちょっと痛かったけど・・・」
「いや申し訳ないです。いきなり声がしたもので驚いてしまって」
茶色毛一つない黒髪で、その髪は肩までのびている。前髪は黒いピンで留められいてうちの学校の制服を着ている女の子。
少女が顔を上げる。その顔を見て自分に1つの名前が思い浮かぶ。
『え?烏野さん?』
いやなんでここに?
自分の置かれいる状況すら知らないのに目の前にいる女の子に興味がわいている。
自分の経験則として自分から○○さんだよね?とは聞かない。もし違ったらその人に悪い思いをさせるだろうし、自分もいたたまれない気持ちになるから。
なので当たり障りのない質問をしようとする。
『ここはどこか知ってる?よしこの質問で行こう』
自分が口を開く前に目の前の女の子が口を開く。
「いや~起きないからいつまで寝てるのかな~って思って観察してたらさ急に頭を上げるんだもんびっくりしたよ~」
いや急に起きたのはあなたがしゃべったからなんだが・・・
ついでに欲を言えば起こしてほしかったな~そうすれば
<JKに朝起こしてもらえる>
っていう非リアには絶対達成できない夢を達成できたのに・・・
まあいいや今度機会があったら頼んでみよ~
えっ誰に?
うーん将来の嫁にかな☆彡
そんなくだらない想像をしているうちに、自分の質問を忘れていることに気が付いた。
『やべ相手の回答に気を取られすぎた。今度こそ自分から・・・』
「えっと、ここがどこだかわかります?」
なんでさっきから自分が敬語でしゃべってるのか疑問だって?
ああそれはコミュ障特有の初対面には敬語でしゃべるっていうユニークスキルを持っているさ! キリッ
そのおかげで初対面の人ならば同級生でも下級生でもトークアプリでも最初は敬語さ!
悲しいとか言うなよ。これで高校生までやってきたんだから。
ヒートアップしすぎたな話を戻そう
ーーー
自分の質問に少女は人差し指を当て、うーんと考えてからにかっと笑って
「わかんない」
と答えた。
@@@
前回3話が更新されたときは書き途中でした。申し訳ないです。
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