第4話 匂い

4月になり、俺は社会人2年目になった。

何が変わったといえば、新入社員がいっぱい入ったぐらいだ。


そして、肇に誘われたチームの練習に参加するに日なった。


「旭さんここです!!」


「久しぶりだなー、体育館のこのカビ臭い感じわー」


体育館独特の香り、今までずっと過ごしてきた場所。

とても懐かしいと感じながら練習会場へ向かう。


「旭さんもう練習始まってるんで急ぎましょう!!」


体育館に向かうと想像していたのと全く違う世界が広がっていた。


「肇。みんなで楽しくお遊びでやっているっていってたよね?」


「はい!!みんなで楽しくやってるじゃないですか?」


「何か見たことある人達がヒーヒーいいながら倒れてるけど、あれ楽しそう?」


「はい!!あのギリギリの感じ楽しいですよね!!」


その時に思い出した。肇はシャトルランで150は余裕でこなしてしまう体力お化けであり、地獄のラントレでも1人で大喜びしながらやっていたことに。


「帰るね」


といって体育館を出ようとした時だった。


「いやー、久しぶりだね!旭くん!!

君は来ないと思ってたから凄い嬉しいよ!!」


畑 大蔵。

俺をハンドボールに出会わせてくれて、そして初めてもう会いたくないと思った人である。

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