第2話
医者との面談はその後も続く。
時間はまちまちだが、起きている時にやってくる。
私はたくさんの疑問や不満を投げかけた。
「完璧主義者が多くブランクや経歴の穴を問題視される企業の多いこと。そんな事ばかりやっているから人手不足になるし、引きこもりやニートも増える。挫折したらもうだめなのか。ほんとに厳しいな。後は、正社員を取りにくさと取るためのハードルが高くなっている。採用面接を何度も受け不採用を何度も貰ううちに心折れたよ。もっとカジュアルにすべきではないかと思う。順当な経験を積まなかったために歳を取る事に絶望感が広まっていく。本来なら幹部とかになっているというあるべき論に対してそうなれておらず、就職口もどんどんとざされていく現状に絶望を覚える。年金に頼るにしても私は老後に備えた充分なお金はない。私はなにもかも嫌になった。こうやって助かったところで、私は積んでいるんだ。仮に、生活保護を受られたとしても理解のない人から後ろ指を刺されるだけだろう。人生に失敗したら自殺しろと言っているようなもんじゃないか。人を助けると思って黙って退院させてくれないか?」
黙って話を聞いていた医者は言う。
「それはできない。」
「では、あなたは私の人生に責任を持ってくれるのか?希死念慮を治したところで、状況は改善しない。」
「それもできない。私の仕事はあなたの治療をする事だからだ。今はゆっくり休んで後の事は後で考えよう。」
「勝手だな。」
「勝手で結構。」
私はどっと疲れていた。
精神的な疲労だろうか。
休んでも拭えなかった。
自殺志願者 リオラ @riorakc
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