2.リラクゼーションセラピストの資格

 そもそも、リラクゼーションセラピストって何だと思います?


 セラピストは辞書等には自分の持つ技術などで人を癒す療法士と書かれています。


 よく按摩マッサージ等と混同されますが、按摩は医療類似行為であり、リラクゼーションはあくまでサービス業の一環で治療ではなく癒しの業種となります。


 以前はお客様に提供する内容が按摩と混同されていた為、この業種は違法なので職業として認めない等と問題視される事も多かったのですが、現在は総務省の日本標準職業分類コード429に正式にリラクゼーションセラピストが表記された事により、そういった揉め事も少なくなりました。


 そんなリラクゼーションセラピスト。

 心身ともに疲れた人を癒す、立派な仕事です。

 実際にそのような店で受けた技術に癒されてこの業界に憧れた方もいらっしゃる事でしょう。


 でも一般的にリラクゼーションセラピストと言われる、ボディセラピストやアロマセラピスト等は国家資格ではありません。


 最近は知識の無い人を対象に、高額な学費の専門学校があったり、チェーン店を持つ大手は一定の技量を保つ為に民間資格という形で資格を出して、それをクリアした人が店舗に出れるという形をとっていますが…


 そんな民間資格は同業他社に転職する際、持っている技術の使用可と明記されている場合を除き、正直殆ど何の役にも立ちません。


 一応知識取得者、経験者としては見てはくれますが、それだけ。

 だって、他社の技術はあくまでも他社の技術ですし。特にチェーン店などはどこに行っても同じ技術が受けられる事をモットーとしているので逆に厳しく修正されたりします。


 なので却って技術をなまじ知っているが為に、新しい技術と自分のやってきた技術が混同してしまい、完全未経験者よりも技術習得に時間がかかる人も多いです。


 ぶっちゃけ、資格など無くても独学で知識や技量を得て、コミュニケーション能力が高く口も達者で、元々手指の勘が鋭くセンスもあり、立地条件の良い場所があればセラピストを勝手に名乗って開業できるし、事実成功してるしてないはさておいて、そういう人も居られますしね。



 もしあなたがまだ若くて学校行く時間があってお金を出してでも何かしら資格を取りたいと思うなら、セラピストじゃなく国家資格である資格を取る方が良いです。


 とてつもなく覚えることが沢山あって、大学の講義なんかよりも専門的で本当に大変ですが…国家資格って強いですよ…



 私も一番最初にこの業界に入る際に、資格が要るものだと思っていて、某協会に講習48万程支払い、資格試験に1万5千円支払い…とかやりましたが、実際今の今まで一度もその講習や資格は、技術面ではクソの役にも立ちませんでしたからね!


 ちなみにそこでは技術を主に教える所で、知識系は学校で習うような基本的な部分しか教えてもらえなかったので後に独学で勉強しましたよ。…何のために行ったのやら。


 いや待て、今こうやってエッセイ書くのに経験が役に立っているぞ、やったね!


 …違う、そうじゃない…orz



 まぁ、いきなり国家資格取るには大袈裟だしまずはセラピストをやってみたいと言うのであれば、小さな店舗で先輩方が技術を教えますというような店舗よりも、接客経験と技術を学ぶ為の研修所を持っている大手で講習受けてみるのが良いと思います。


 研修所ならば教えるのに特化しているので早く店舗にスタッフとして出られるようにする為、期間集中超絶詰め込み状態で教えてくれるので効率は良いです。


 でも、大手が行う未経験者対象の無料講習も自分でよく調べる事をお勧めしますよ。


 完全無料なのかテキストや合宿費や試験費は有料か講習期間は研修期間として給料出るのかとか、知識も教えてくれるのか厳しいのかとか…中には洗脳的な新人教育するような所もあるのでね。


 あと講習は無料とか謳っておきながら保証料として○万円預り、実際に店舗にデビューして△△万円売上上げたら返却しますとかいう所もあるので、実際に店に客として行ってスタッフにそれとなく聞いてみるのも有りだと思います。



 上記をまとめると、鍼灸・按摩師、柔道整復師等の医療類似行為の国家資格持ってる人はなろうと思えばセラピストにもなれるけど、セラピストは独学でどんなに資格持ちレベルに知識があろうとも国家資格持たないと出来ない職には決してなれません。

 なので、どうせ同じ金を出して手に職を!とか資格として取るなら、年単位で時間は掛かるけれども潰しが効くので国家資格取得がオススメ。


 ですがそれを知っても尚、治療行為ではなく癒しの業種であるセラピストになりたいという気持ちがあるなら…って事ですね!


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