第6話 時計

時計を、見間違えてしまう。


17時半を16時半と見間違えて退社し損ね、保育園のお迎えに遅れたり。

16時半を17時半と見間違えていたと気付き、「あと一時間もある!」となんだか得した気分になったり。


先日も時計を一時間見間違え、仕事の大事な約束の時間を間違えてしまった。

相手に申し訳ないことこの上ない。

自己嫌悪も半端ない。


その話を人にしたら、「デジタル時計買いなよ」とアドバイスをもらった。

成る程、と思ったものの、買い物に行く度、買い忘れる。

買い忘れるからリストを作って買い物に行くのだが、毎回そのリストに書き忘れる。


今日こそ買おうと、忘れないようにこれを書いている。


今日こそ忘れませんように。

お店で見つけられますように。

職場に持っていくのを忘れませんように。

カバンに入れっぱなしになりませんように。


一つずつ、がんばれ、がんばれ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る