第133話 改稿のあれこれ(募集編)
――改稿。
それは、原稿を改めて書きなおすこと。
説明されなくても言葉の意味くらい解るわい、というツッコミが聞こえてきそうですが、今回は改稿の是非を問うという内容。
カクヨム諸兄の皆さまは、自分の作品の改稿をしたことがありますか?
あるいは、改稿したいと考えていますか?
私はYes。
書き直せるものなら書き直したいと常々思っています。
というのも。
私は、小説を書く上でプロットを緻密には組みません。
ざっくりとした起承転結を決めるくらいで、あとはストーリーの終わりに向けて、語りたい世界観設定を織り交ぜつつ、前と後ろの話をどうにかこうにか繋ぎ合わせて書き上げる、というフィーリングも甚だしい、技術とは無縁の書き方をしています。
プロットを熟考しない一番の理由は、厳密にプロットを切ってしまうと、それだけで脳内完結して満足してしまって、実際に書くためのモチベーションが喪失してしまうからです。
例えるなら。気になるアニメ全24話を観る前に、ダイジェスト編集したものを観賞した結果、「あーそーゆーことね。完全に理解した」とポプ子のような顔になって実際の試聴を止めてしまう感覚に近いでしょうか。
なので、創作のモチベーションを維持するために、『私自身が物語を読み進めながら、続きを書く』というようなスタンスで執筆しているのです。
しかしながら、当然、このやり方は下策。
何かを書いている時の私は筆者でありながら同時に読者でもあるわけですから、当然、感想のようなものが常に生まれます。
すると、『筆者の予定ではここからこう展開するんだけど、ここからこう展開したほうがもっと面白いんじゃないか』とか『こうだったらいいな』という読者としての感想や意見が、筆者としての私に影響を及ぼし始め、その結果、当初の予定を無視して読者側の意を汲んだ展開に舵を切ることがあるのです。
筆者としての理性によって物語の大枠を逸脱することはありませんが、それでも初期構想と違うという事実に違いはありません。それがより良くなるための改変で、その差異がわずかなものだとしても、積み重なっていけば大きな歪みになり、やがては物語上で矛盾が生じたり、収拾がつかなくなる恐れがある。
そうなる前に、過去公開分を改稿したいと思うようになるのです。
「いやいや、プロットから外れるとか、そんな適当な書き方するなよ。
設計図通りに作られなかった機械が正しく作動すると思うわけ?
責任者に図面を提出して了承貰ったのにもかかわらず、後から『こっちのほうが効果的じゃね?』って勝手に図面に手を加えたら、『なに勝手なことやってるんだ』って怒られることくらいわかるよね?
プロット通りに書かないってそういうことだよ? お前、小説書いて何年目?」
と、侮蔑されてもしょうがないレベルの低い内容であることは疑いようもありませんが、私のようにライブ感覚で長編書いている人も中にはいると思うし、同様の悩みを抱えていると思うのです。
さて、ここからが本題ですが。
もし、そのような事態に陥りそうになった時、『過去掲載分のエピソードを改稿することで統合性が取れるのであれば、改稿するのはありか? なしか?』という問いかけになります。
……まあ、真っ当に考えたら、良いことないのはわかってるんですけどね。
既に読んでくださっている読者様にとっては情報がいきなり変わって混乱しますし、一度読んだはずの話を読み返させる手間をかけさせることになりますし、改稿する前がよかった、みたいなこともありますし。過去のエピソードに手を加えると言うことは、いち書き手として信用を失う行為というのは重々承知です。
そういうリスクを理解しているからこそ、これまで掲載した作品においても誤字脱字のような訂正はあっても、大幅な追記・修正はしておりません。……おりませんが、やはり改稿したいという思いが無くならないのも現実。
そんなわけで、皆様は改稿に関するご意見をお待ちしています。お気軽にコメントください。めっちゃ参考にしますので。
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