第95話 二次創作のあれこれ

 9月になってもーた。

 職場のカレンダーをめくって気がついた。

 カエルも虫も食べに行けないまま、それどころかようやっと放映が始まったFateの劇場版も観に行けないまま、夏が終わろうとしている。


 あ。私、結構古参の型月ファンなんです。どれくらい古参かといえば月姫の青本をリアルタイムで入手しているくらい古参。月姫とか年齢がバレそうですが、2000年初頭、同人業界で旋風を巻き起こしたあの作品群は、間違いなく自分が文章書きを目指すきっかけの一つだとは思います。


 あの頃のネット小説界隈はあっちこっちに型月のSSが転がっていたもんですが、かく言う私は二次創作が得意ではなかったりします。


 二次創作を否定するつもりは毛頭ありません。私が目指しているシェアードワールドなんて二次創作を推奨、というか誰かが書き支えてくれないと成り立たない分野ですし、むしろ、誰かシェアしてくれないかなーと日々願うばかり。


 ですが、二次創作というのはその性質上、どうしても筆者と読者の原作理解度比べに発展してしまう傾向にあります。原作設定と少しでも食い違えば「わかってねーな、このにわかが」と批判待ったなし。


 そういう殺伐とした雰囲気があまり好きじゃなく、ちょこちょこ読みはするものの、自分では書こうという気が起きないのでした。……本来、二次創作というのはそういうジャンルではないはずなのにね。


 では、二次創作経験がないかと言えば、そうでもない。

 かつて友人Sの書いた小説の二次創作的なものを書いてみたことがあります。


 感想は――「箸にも棒にも掛からん」。

 友人のキャラを登場させて、設定を披露しただけで、物語的な面白さは何もないとストレートに返されました。さすがにショックでしばらく筆が握れないほど。私が二次創作を敬遠しているのは、その時の傷がまだ癒えていないのからなのかもしれませんね。


 しかし、世の中には魅力的な二次創作も非常に多い。

 一次創作はできずとも、既存のキャラを動かすことにかけては天性の才能を持った御仁もいらっしゃいます。そういった天才たちが手掛けた二次創作はSSであれ、漫画であれ、動画であれ、原作に勝るとも劣らない感動をもたらしてくれる。東方Projectの二次創作動画でぼろ泣きした私が言うのだから間違いない。


 いつか、自分の力量に自信が持てるようになったら、もう一度二次創作にチャレンジしてもいいかもしれません。


 ……が、カクヨムにおいては公式より認可されたタイトルに限り二次創作は可能だそうですが、バッシングを受けてでも二次創作してみたい私の聖典が一覧に含まれてないんだよなー、これが。


 おっかしーなー。あれもKADOKAWAのはずなんだけどなー。公式にリクエストしてみるかなー。

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