第77話 こだわりの品のあれこれ

 ただいま連載中の「少女剣聖伝」がPV2000を突破いたしました。

 これもいつも読んでいただいている皆さまのおかげです。


 しかし、最近は更新速度がこれまで以上に遅くなり、我が身の至らなさを痛感するばかり。もっと精進せねば。


 と思いつつも、最近、長時間PCの前に座っていられないことが多くなりました。

 椅子に座っていると30分もたたずに腰が重くなり、集中力が切れ始め、悪化する雨にベッドに横になる。その繰り返しで、徐々に文章を書く――というより、PCの前にいるのが億劫になっていました。


 どうしたことだろうか。一年前にやらかしたヘルニアのせいなのか。

 でも、仕事場では長時間、椅子に座っていても問題ないしな……。

 ……ん? もしかして、椅子か?


 私は同じ道具をずっと使い続けるタイプです。

 多少、効率が落ちたとしても使い慣れているほうを選びます。現在使っているPCも気づけば7年目に突入していますし、それに乗り替える前のマシンに至っては2002年製だったので10年以上使っていたことに。


 PCの進化が日進月歩な時代によくもまあそんな古いマシンを、と友人から呆れられることもしばしばです。とはいえ、さすがに効率の悪さが「多少」どころじゃなくなれば買い替えますけれども。


 機械に限らず、家具なども長く使います。ベッドや本棚などは小さい頃からずっと使っていたものが、独り立ちしても引き続き現役で活躍しています。


 もう失われてしまいましたが、けろけろけろっぴのコップは歯磨き用として2歳のころから使っていました。数年前に割れてしまったので捨ててしまいましたが、しばらく放心してしまうほど衝撃を受けました(むしろ、数年前まで使っていたことに驚愕する)。


 次点で古いのはベッド。これは小学生のころから使っていたもので、いまの私の重い体を支えてくれています。母からはそのうち付喪神になりそう、と言われ続けている一品です。


 そういう母の生家は、本当に100年の刻を数えるの古い家なのですが。妖怪がいてもおかしくはありません。むしろ、幼少期に会ったような気もします。もったいない精神をこじらせたのは母の血筋ではあるまいか(父は容赦なく捨てる)。


 じゃあ、今使っている椅子はどうなのか?

 ……19年です。

 だってこの椅子、私が初めてPCを手に入れた2002年にはあったもの。詳しく覚えていないだけで、それ以前より存在していた可能性もあります。


 下手したらベッドと並ぶほどの古株だけあって、すっかり平坦になってしまった座の部分。ウレタンはすっかり摩耗し、板敷きの感触が伝わってくるくらいクッション性は喪失――やはり、これが腰の不調の原因でしょうか?


 漫画を描いている時も、ゲームを作っている時も、小説を書いている時も。PCと一緒に私の創作を支えてくれた椅子。今の私があるのは、この椅子のおかげと言っても過言ではない。愛着もひとしお。ですが、これに拘泥して小説が進まないのでは……。


 私は断腸の思いでホームセンターに新しい椅子を購入しました。給料日前で持ち合わせが少なかったので、安価なものしか買えませんでしたが。


 その座り心地は……とても、柔らかい。

 いまこうして駄文をしたためていますが、今のところ腰で集中力が途切れることはありません。やっぱり椅子のクッションが働いていなかったのが原因だったようです。


 19年(推定)。よく尽くしてくれたほうでしょうか。

 今までありがとう、古い椅子。これからも頑張って創作を続けるよ。お疲れ様。


 ……そう決意した瞬間、「座椅子クッションを買えば解決したんじゃね?」という声が聞こえた気がしたけれど、気にしないことにしましょう。


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