第18話 性的描写についてのあれこれ(2)
今日はひたすら通販の配送を持っていた。
ここ一ヶ月は執筆以外の趣味として、トレーディングカードをコレクションすることに熱中しており、ネット通販やフリマアプリを使って買い物をしている。
私は現金至上主義かつ店舗購入を第一とする、古い時代の人間だ。
そんな私にとって、ネット通販だのフリマアプリだのといった近代的な方法は未知の領域で、そのやり方を覚えるのがたいへん苦痛だったのだが、集めようと思ったカードが専門店でさえ取り扱っていないようなマイナーカードだったので、入手する手段がもはやこれしかなかったのだ。
今日は人生初のネット注文した商品が届く日で、私はスマホで運送会社の配送状況ページを眺めながら、部屋でピンポンが鳴るのをドキドキしながら待っていた。
私は「待ち」状態になると、途端に何も手がつかなくなる。
ある程度、到着する時間帯がわかっているのなら隙間の時間に何かするのだが、「16時~20時ですね」といった感じだと、配送が来る可能性がある4時間、そわそわして何も手がつかないのである。
なので、今日はほぼ執筆をしていない。
のだが、せっかく毎日何かしら書いていたのに、ここで無理くりにでも書かないとまた停滞してしまいそうなので、何らか書こうと思う。
何かネタはないか……じゃあ、前回に引き続き、性的表現についてにしよう。
前回で私の性的表現に関する思想はほとんど述べたので、今更語ることもないのだが、一つ、書きたい内容がある。
現在連載中の「少女剣聖伝」のキャッチコピーなのだが、読んでくださっている皆々様は、それが一度変わったことにお気づきだろうか。
連載当初のキャッチコピーは「Q.強い少女剣士は好きですか?」だった。
それが9月の中旬くらいから「Q.とっても強い少女剣士(巨乳)は好きですか?」に変わっている。いやまあ、勝手に変わったのではなく、私の意思で変えたのだが。
カクヨムにおいて、キャッチコピーは小説の顔である。
魅力的な小説たちが星の数ほど掲載され、読者にはそれを自由に選ぶ権利が与えられている環境において、それでも「読んでみようかな」と思わせるには、秀逸なキャッチコピーが不可欠だ。
しかし、私はキャッチコピーを考えるのが苦手である。
新連載を始めるたびに、ここで一時間くらい悩む。そして、私のセンスではとても読者の目を引くようなキャッチコピーを生み出せそうにない。
無いよりはマシだと思い、とりあえず連載するために当初のやつをキャッチコピーにしていたのだが、正直、面白みも目新しさもない。
このままでいいのだろうか……。
もう少しインパクトのあるキャッチコピーがいいのではないだろうか……。
そう不安になった私は、前回語った「性的なことに興味がない人間などいない」という暴論に基づいて「(巨乳)」という単語を足してみた。
しょーじきに言ってほしい。
ちょっと気になった人、いるんじゃないかね?
性的関心を寄せるだけならば他にも適した単語はあっただろうが、バストは男女共通の関心事だ。気を引く一点にのみ絞れば、あながち間違ったチョイスではないと思う。思いたい。じゃなきゃ私が恥ずかしすぎる。
ちなみに「(〇カップ)」という表記も考えはした。
というよりも、こちらが先だろうか。時代映画、幕末純情伝のキャッチコピーを模したものだが、色んな意味で露骨すぎるし、異世界ファンタジーで現実の単位を持ち込むのもどうかと思ったので取り止めた。
しかし、その括りは設定資料集にはないので、各キャラクターのスリーサイズとかカップサイズとかを知りたい方がいらっしゃるのなら、どうか資料集を実装する時まで待っていてほしい。
……まあ、そんな酔狂な人はいないと思うのだが、そんなのお構いなしに作るのが私である。だって、設定資料集書くために小説書いているからね。これもいつかエッセイで取り上げよう。
いろいろ書いたが、所詮は悪知恵。悪あがきだ。
このような方法に頼らなくても、世の中、もっと素晴らしいキャッチコピーは山ほどある。こういった言葉の羅列を見て不快に感じられた方もいるだろう。だが、私なりの苦渋の選択だったことは理解してほしい。
もうちょっとかっこいいのがいいよ、とか、自分だったらこうするみたいな意見があったら大歓迎だ。というか、どうか代わりに考えてくれとさえ思っている。本当にキャッチコピーは難しい。
ちなみにオチであるが。
通販の配達形式がポストインだったので、私が座して待つ必要は全然なかった。まさに骨折り損のくたびれ儲けである。
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