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 そうとも。俺が倒した土人形は泥に還ってる。この回答には確信があった。が、その確信はすぐに雲の中へと入っていった。奴、ヒラの目がそうさせたんだ。奴は首を横に振って「いや」と言い、続けた。


「何も見つからなかった。辺りは血の海。君は海の中に上半身裸で俯せに倒れていて、死体は二片に別れていた。周りは激しい戦闘の痕こそあったが、そこにも何も無かった。それで、死体の付着物も全て調べた。指紋やナノレベルの残留物をね」


「土埃でも見つかったかぁ?」


 俺は投げやりに聞いた。どうして投げやりに言ったのかは返ってくる返事を知っていたからだ。


「何も無かった」



 俺は誰かに嵌められた。




                                  続く

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