七話
角にぶら下がった二人を地に降ろし…
俺は、泣くしか出来なかった。
でっけえ穴を…腹に空けてよお…
ゴボゴボ血を吐いて…
二人とも話が出来ねえんだ…
す…すまん…
す…
仲間は俺に…
謝り続けて死んだよ…
女は…血まみれの手で…俺の手を握ってな。
片方の手で、ほとんど無くなっちまった腹を擦り…
な…名前…
つ…な…名前…
最期に少し微笑みながら、子供の名前を託し…
俺を見つめながら逝ったよ。
奴はそんな過去をよ…
ボロボロ泣きながら俺に話したんだ。
自分の欲で仲間を死なせてしまった奴はな…
狩りから一切手を引いた。
これは…
自分に課したみんなとの…
遅い…
悲しい程遅い…
約束なのかも知れねえなあ…
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