第119話 居城の金閣城

嬉し泣きのリード将軍と別れ、神王都に向かう。

勿論コロ達に乗ってじゃ。


旧ヤラシア、ショボンヌ城下以外の土地は、全て広大な麦畑に変わっておった。

どちらの住民も、武器を手にする機会が無い様に、職人以外全員百姓仕事に従事させた。


代官キラトが上手くやって居るようじゃ。


衣食住全てうれいが無く、少々遊ぶ金にも困らない暮らしが出来て居れば、不満から攻撃的になる住民性は、押さえられているみたいじゃ。


今キラトは不在、次に行った方がよかろう。


久し振りの居城で、暫くノンビリしようと、金閣城に向かう。


神王都に入った。

旧ヒトマ、カセダは豊かな農地に変わっておる。

この地では、豆類、油江ゆご(南京とかカボチャ)類、根野菜に葉野菜、各種果物の生産に励んでおる。


暫く行くと、レッサーカウの広大な牧場が、わしらを迎えた。

「マンバ神様、訪問光栄であります!!」

「おぅ!トレア王女立派な牧場になって居るな、ご苦労じゃった」

「マンバ神様が、全てお膳立てして下さったおかげで御座います」


「タクト王子は?」

「弟は、デナの跡地で稲作を担当、軌道に乗ったようです」

「そうか、見るのが楽しみじゃ」


ヒミコとタマモはヤギ位のチッコイ牛を珍しそうに眺めておる。

「おぅ、紹介が遅れた!筆頭眷族のヒミコにわしの妹タマモじゃ、見知っておけ」

「えっ?マンバ神様の妹様?」「魔神タマモじゃ!宜しく!」

「はっ?はい!こちらこそ、お見知りおき下さいませ、タマモ神様」



「ブブブッヒーン!」

「おぅ!アルフォンヌ頑張って牧童馬やってくれて居るな!」

「「「「「「「ヒーンッ!!」」」」」」」

アルフォンヌに遅れ、40頭程の馬がよって来て、わしに訴えて来た。

「何?草ばっかじゃ飽きた?塩と果物を要求?」


「マンバ神様、馬達はよく牛の面倒みてくれています」

「トレア王女、馬達に適度な塩と果物をやってくれ、労働の対価を要求しておるぞ」

「はっ?はい!直ぐに準備致します!」

「アルフォンヌ、他には?」「ブヒン!」


「そうか、しっかり牛の面倒みてくれ、また合いに来る」

「「「「「「「「「「ヒン!」」」」」」」」」」

牛の群れに、アルフォンヌ達は散って行った。

命を救ったとは言え、アルフォンヌの忠誠心は有り難いのう。






旧デナの辺りは、稲作田んぼに変わっておった。

田草取りの人がチラホラ見えたが、タクトは見えず、田園風景を眺めながら、都心を目指した。


ちびのコッペを気遣いながらの速度、旧ロク現神王都心に着いたのは夕方じゃった。




相変わらず、耳の良いセイン、バル、サンゾ、それに直家の4王が、金閣城城門で迎えてくれた。


「「「「マンバ大王様!!家臣一同御待ちして居りました!!!」」」」

「相変わらず、情報通じゃな」

「情報は命です」

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