第108話 雪女達の今後

兔人族の遺体の焼却処分を、ヒミコとステルス隊員がやり終った所に合流、全員で生き残り兔人族が居ないか確認、今回の作戦で1300程殺戮焼却処分した事になる。


ヒミコが、兔人族について詳しく説明してくれた事により、皆はゴキブリ駆除程も後悔して居なかった。

後悔どころか、南極大陸の驚異を逸速く駆除出来た事に安堵していた。


それより性経験の全く無いホシ達には、いささかショックな暴行シーンじゃったようじゃ。

子作りに恐怖を感じる様に、ならなければ良いが···。

実働部隊のホシ達一寸娘達のケアが必要かも知れん。


何か考えんと、わしはこう言うの苦手じゃ、ヒミコに丸投げするかのぅ。


「「「「「マンバ様!生き残りは居りません!」」」」」

物思いに耽って居る間に、確認が終わり皆が報告に帰って来た。


「幸い吹雪く事もなく、穏やかな天候で助かった、それじゃ撤収!」



雪女の集落に転移すると、雪女王達雪女は嬉し泣きで泣き崩れておった。


二度と会えないと思っていた、妖怪物の化達が大挙して、救援に駆け付けてくれた。

わしに忠誠心はあるが、雪ん子や雪女郎一族以外とは、交流が殆ど無い引き篭りで偏屈な雪女達でも、嬉しさと感謝の気持ちはあるようじゃ。



「雪女達、再会を喜んで居る所、水を差すようじゃが、今後この様な事が起こらんよう、自衛の力を着けて貰う。

お主達、この世界に転移して能力向上に、努力全くして居らんじゃろう!!」

「山姥大王様!!私達吹雪の威力は強くなって居ります」


「南極極地には、兔人族よりもっと寒さに強い者が居るかも知れんぞ!!

兔人族にさえ、手も足も出なんだお主達、これから生き残れるか?」


「···たしかに、住良い環境に浮かれて居ました」

「お主達は、限られた環境でしか生きられん、ここは理想的住まいじゃ、それじゃからこそ、自分達でこの場所を護らねばならん!!お主達を救出した一寸族ホシ達を見習え!」


「はい···」


「息子の六郎に背の目も叱った、盂羅も飛べんかった」

「えっ?盂羅は兎も角、背の目殿まで?」

「能力は何一つ向上にさせておらなんだ」


「雪女達は飛べます」

「飛ぶと言っても、フワフワじゃろう」

「·····」


「そう落ち込まんで良い、言って居らんが、わしはこの世界に転生し、神になりつつある」


「言われて見ると、随分妖気が溢れて居られる」

「妖気では無いぞ、神力じゃ!!その証拠にこれを見てみよ!!」

「···指輪?その赤い珠は、まさか!!破邪の日緋色金?ですか?」

「おそらく、お主達も邪気が無くなって居るはず」

「これ程近くでも大丈夫?確かに邪気が無くなって居るようです」


「向上心を持って貰う為、きつく言ったが今のわし、マンバ神は神術を授ける事が出来る、鎌鼬と氷雨凍結それに架空袋と転移を授ける」

「はっ?有り難う御座います」


「信用して居らんな!そこにかがめ!!」

女王雪の頭に手を置き「氷雨凍結と鎌鼬を授ける!!」

雪の身体が輝きます。


わしが鎌鼬を実演すると、雪も全く同じ様に出来ておる。

架空袋と転移も授けた。

「マンバ様!次は私!!」冷却姫がすり寄ってきた。


雪女30人全員に授け終わり、わしは言った。

「良いか!!お主達は吹雪に鎌鼬、氷雨、架空袋に転移が使えるようになった、これだけの物があれば、雪女の身体が溶ける灼熱の砂漠上空でも飛行が可能になる、考えよ!!向上心を持て!!!」


物思いに耽る雪女達を残し、小国が乱立していると聞く、温暖地を探索しようと飛び立った。


「ヒミコ、南極大陸温暖地帯の探索に行くぞ!!」

「奈緒王と盂羅、哲と0番隊も着いて来い!!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る