第98話 九尾と分福

「マンバ神様!九尾と分福を呼んで来ます!!」

「茨城は火玉の状態で飛行じゃったな?先導してくれたら、追いかけるぞ」

「猫又の姉様は?」

「猫又変化状態なら飛べるよ」


警察署の署員達が、わしらが飛ぶのを驚いて見上げて居った。

火の玉茨城に続いて飛んで行く。

茨城はフワフワ飛んで居る、まどろっこしい位の低速じゃ。


「この世界では、力が強く現れますね!!」

「茨城は流石じゃのぅ、六郎の奴は気付いてもおらなんだ」

「六郎様は、お優しいから」

「茨城は、同じ鬼でも盂羅とは全く違うのぅ」

「マンバ神様、鬼は本来大雑把で陽気な者ですよ、配下の青ノッポ、赤ノッポも似た様な者です」


「茨城!!配下何人と転移して来た?」

「天照様が、転移してくださった時、砦に居った鬼の配下20人、物の化が、九尾分福、ベトベトのっぺら、大入道の5人でした」

「一寸達小人族に次ぐ大人数じゃな」

「配下全員で無かったのは、少し残念です」


「ところで茨城!この速度で飛んで、いつ着く?」

「夕方には到着します」

「夕方じゃと?茨城ちょっとここに降りろ!!!」

「はぁ?はい!!」


茨城に、竜巻を纏う飛行を指導した。

わしの神力向上の成果じゃ、数分で風を纏っての飛行が出来る様になった。

「こんな飛行方法が有ったのですか!!」


茨城は、嬉しそうに飛び立った。


「速いですね!!!」

「転移者の子孫で、高田と言う男が始めた方法じゃ」

「子孫ですか?優秀ですね!会ってみたい!!」

「他にも、三重姉弟は超優秀じゃぞ!!」


「マンバ神様、もう着きました!!これは凄い!!!」

「茨城にも、転移とか色々指導せんと、他の眷属と差が出来て居るようじゃ」

「宜しくお願いします!!!

マンバ神様この建物です」


案内されたのは、綺麗じゃが普通の二階建ての家じゃった。

貧富の差を作らんように、茨城らしい統治をやって居るようじゃ。


「おい!!九尾!分福!!凄いお方を、お連れしたぞ!!!」


「「茨城様?珍しく大声出されて、何事·····わっ大王様!!!」」

「九尾!分福!久しいのぅ」

「山姥大王様?随分幼い子供に変化されて!!」

「うむっ、わしは神になりかけて居って、今はマンバ神と名乗って居る」

「「マンバ神様?」」

「天照大神様が、この無神世界に送って、わしが唯一神になる様に取り図って下さった」

「そりゃ凄げぇ!!!」

「他人事じゃ無いぞ、お前達も神の眷属じゃぞ!!」

「「物の化の私達が、神の眷属?」」

「直ぐには、馴染めん話じゃろうが、心構えはして置け、と言う事じゃ」

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