第96話 新亜大陸探索

ベラリカ亜大陸より少し大きな亜大陸と、ベラリカ亜大陸の倍位で大陸と言って良いくらいの大きさを持つ、二つの新亜大陸どちらから探索するか、ヒミコとホシの意見が割れた。


「マンバ様、大きい亜大陸には、妖怪仲間が居ると思います」

「マンバ様、一寸豆コロ村が有る亜大陸と同じ位の方に、小人族仲間が居る可能性が有ります」


「順に探索すれば良いと思うが、ホシは1の神のダンジョンに居った、2の神にダンジョンが有るかも、そこに他の小人族が居るかも知れんぞ?」

「マンバ様!!思って居たなら、早く言ってよ!!!」

「ホシが他の小人族と言ったので、2の神は未調査と思っただけじゃ」

「マンバ様、ステルス隊に、2の神の調査を命じに行って来ます!!」

わしの懐から、ホシが消えた。


「マンバ様、大きい亜大陸の調査に向かうよ!!」

「ヒミコの感は鋭いからのぅ、懐かしい仲間に出逢うかも知れぬな」


降下中大きくなって行く大陸には、確りした建物が建ち並ぶ町が、多数確認出来た。


「ヒミコの猫又変化を真似てみる」

出来そうな気がしたので試してみると、思った通りわしも変化出来た。

「マンバ様?」

「ヒミコ!どうじゃ?」

「凄い!!大人に成ってる!!!」

見た目が幼女じゃと、何かと不便じゃから、メ○モちゃんやってみた。

「キャンディなめて無いのに」



「これで不自然で無くなった、旅人と言うことで行くぞ」

「分かった」


街には防御壁も無く、広大な農地が周りにあり、農地間の道を普通に歩き町外れから、徐々に建物が建ち並ぶ街中に進む感じで、大陸中央の大きな街に入った。


門も無く当然監視兵も居らん、南大陸とは大違い、治安の良さそうな大陸じゃ。

力の有る優れた統治者が、この大陸には居りそうじゃのぅ。


今まで思いもせなんだが困ったぞ、雑貨屋に入って情報収集と思ったが、言葉がさっぱり分からん。

こっちの言う事も、店主は分からんようじゃ。


店員が走って何処かに行って、暫くすると、制服を着た二人の男を連れて帰って来た。

警察官みたいな者のようじゃ。


「お嬢さん、話が通じず、お困りですか?」

「おっ!助かった」

(グフッお嬢さんじゃぞ!!大人に変化して居って、正解じゃった)


「この大陸の名は?統治して居るのは誰か?教えて欲しい」

「誰でも、知って居るはずの事を知らないとは·····」

「事情を聴きたいので、署までご同行願えますか!」

言葉は優しいが、怪しんで有無を言わせず、連行する構えじゃな。

「同行は構わんが、統治者の名位教えてくれんか?」

「イバラギ様です!!」

「茨城童子か!!!」

「なんだ?知って居るじゃないか」

「茨城童子は何処に居る!!」

「ここ、イバラギ王都に、居られるに決まってますよ、其より国王様を呼び捨ては、感心しませんな!!」


「構わん、茨城童子はわしの配下じゃ、山姥大王が会いに来たと伝えてくれ!!」

「お嬢さん?頭は大丈夫ですか?」

「貴様!!茨城の奴が知ったら、命は無いぞ!!猫又ヒミコ様も一緒と伝えろ!!!」


ヒミコの威圧に少しビビったか、バカにした態度は取らん様になったが、小娘二人が偉そうにと、不服そうな態度は変わらん。

「お会いされるか、分かりませんが、日中は署にいらっしゃいます」


ヒミコの感は確かじゃった。

これから向かう署とやらに、まさかの茨城童子が居るそうじゃ。


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