第44話 それぞれの対応
「盂羅!大声で口上!!」
「はいっす!姐さん」
「我々は、精霊王国防衛軍別動隊、魔王様直属の魔王軍である!!」
「我国を攻撃しようとしておる、アッカ王国を滅ぼしに来た!!無条件降伏か消滅を選ばせてやる!!!」
「10分後攻撃を開始する!!!」
盂羅のどら声が響き渡った。
返事は防壁上から、矢を一斉に射掛けて来た。
「鬼火大!!!」
ナオは威力を下げた鬼火を放出した。
向かって来る矢が燃えて消滅、余波で防壁が射掛けた兵達と供に広範囲蒸発した。
「姐さん!すげぇっす!!!」
溶けて無くなった、防壁の向こう側が丸見え、アッカ王国軍が右往左往しておる。
アッカ王国に奴隷は居ない、誉められた理由ではなく、亜人は見るのも、増して近くに居るのも我慢成らん、とのガッチガチの人類至上主義から亜人奴隷が居ない訳で、無差別攻撃に躊躇する必要がない。
「返事は受け取った!!、これから壊滅戦を開始する!!」
「盂羅、飛びながら、風の矢を撃てる者を引き連れ攻撃!!!」
「はいっす姐さん!!第一第二第三小隊、行くぞ!!!」
盂羅と40人程の隊員が、飛び立ち風の矢を放った。
風の矢は鎌鼬程威力は無いが、空からの攻撃は被害より恐怖心の面で、想像以上の効果があった。
アッカ王国兵は、組織だった攻防も出来ず、ただ右往左往するだけ。
「竜巻防御を纏い付いて来い!!」
私は70名の兵達に命令し、地上攻撃を開始する。
「台風!!!!!」
吹き荒れる嵐が、アッカ王国全土を襲い、人も建物も吹き散らした。
「「「「「ま、魔王様すげぇ!!!」」」」」
「住民もろくな奴が居ない、無差別皆殺し始め!!!」
生き残りを探し、隊員が散って行く。
私は王宮目指し飛び立った。
王宮前で、盂羅と3小隊に合流、そのままアッカ城に突入!!!
「皆殺し始め!!上を目指せ!!!」
無差別に出会う者全て殺戮、上に向かう。
(ライターイメージして、カチッで、小さな炎出せたのそんな昔じゃない、今じゃ鬼火特大でも鎌鼬台風でも長距離転移でも、他にも出来ない神術は無い、何で何時からこうなったのかしら?マンバ様とのふれ合いが他の人より多いから?これじゃ魔王呼ばわりされるのも、しょうがないか)
考え事しながらでも、飛び出して来る兵を、条件反射的に吹き飛ばす。
吹き飛んだ兵はバラバラの残骸になった。
最上階王室に到着。
ドアを守る兵達を隊員が切り崩す。
残りはドアごと風の刃で微塵切り。
(鎌鼬の応用も自由自在、何か私化け物みたい·····神格化と思えば良いの?)
アッカ王と側近、護衛の兵まで震えてる。
「全隊、鎌鼬、てっ!!!」
隊員全員が鎌鼬発射、アッカ王と30人程が千切れ飛んだ。
「宝物、その他金目の物を見付けて、架空袋に収納!!全隊員かかれ!!!」
アッカ王国完全制圧終了、これじゃ盗賊の親分だよ··········
マンバに次ぐ無敵状態、最強のナオであったが、中の人は高1で僅か16歳の少女、迷い悩み多き奈緒ちゃんだから。
悩む事は良い、過去の偉人も皆悩んで、偉大になっていった。
こちらは、グレイ王国に潜入した、テツとチャイ達0番隊、チシャの第一小隊とチェリの第二小隊の20名。
全員が闇に溶け込み、誰憚ること無くグレイ城に潜入した。
「神隠し対象は重鎮10名とその配下、最初はこの部屋の8人全員」
「氷雨凍結で殺し、架空袋に収納、第一小隊が担当してくれ、痕跡を残すな!!」
残りの隊員は、次に進む。
「この部屋の二人が対象、テツ様お願いします」
「分かった!」
静にドアを開ける、悪人面の二人は話に夢中で楽に入室、気付いても、闇に溶け込んでるから、オレは見えない。
「氷雨凍結!!」
二人が凍る、空かさず収納、辺りを見回し痕跡の有無を確認、終了。
部屋を出て、ドアを閉め、貼り紙。
紙には「神の代行者神罰を降す」と記入されている。
(この貼り紙必要か?無い方が神隠しらしいと思うが、こんな貼り紙わざと痕跡を残すようで理解出来ん!!)
作業は順調に進み、最後の一人と取り巻きの4人になったが、王室から出て来ない。
グレイ王なら、見せしめに良いか「目の前で犯行を行う」全員22名で入室、闇に溶け込んでいるので、誰にも認識されない。
闇の中から、標的5人を氷雨凍結、即収納、王や他の重鎮には、5人が突然消えたように見えたはず、貼り紙を王の目前に落とす。
グレイ王の目が大きく見開かれ、震えだした。
其を見てテツは気付いた、成る程、ガキンチョマンバ神に、逆らう気を起こさないよう、恐怖心を植え付ける貼り紙で、ガキンチョが恐ろしくて、二度と人類至上主義者に関わらないってか。
後は、奴隷を解放し、連れて帰れば任務終了。
ダーク王国に単身向かったマンバは。
「ルーマ王国の東にダーク王国があると·····あそこじゃな」
目に留まらない超高速で飛び、そのままの速度で降り立った、堂々と街中に。
ドォンと衝撃音が響いた時には、マンバは高速移動して、その場は土煙が舞っているだけだった。
騒ぎになり兵が集まって調査して居るが、原因など解るはずが無い。
辺りを眺めながら、慎重さの欠片も無い幼女が、ぶらぶら呑気に歩いてる。
「おぅ!奴隷にされた精霊族結構居るな、ケトシ族にホビット族、あれ?クーシ族の奴隷は初めて見る、あのチッコイ可愛いのは何族じゃ?」
「これ程奴隷が多いとは、少し誤算じゃ、ゴミ処理のとばっちり、与えんようにせんと」
面倒じゃのぅ·····
「このコビト!!御主人様に恥をかかせて、踏み潰してやる!!!」
大声で考え事が中断された。
さっきのチッコイ可愛いのが、蹴り殺されそう「見逃せんのぅ!!」
可愛いは正義じゃ!
暴漢の眉間に氷雨、氷の針をプレゼント。
ドサッと暴漢が倒れた。
道に生えていた草を千切り、もみもみグチャグチャ、腕が変な方に曲がり傷だらけのチッコイ可愛い奴隷に、ペタペタ。瞬間身体が輝き、完治。
「あっ、ありがとう」
不思議そうに、綺麗に治った身体を見ながら、チッコイ奴隷が可愛い声を出した。
「わしは、マンバ、付いて来るか?」
「え?は、はいマンバ様」
誰か通報したようで、警備兵の集団がわいて出た。
幼女一人に10人の兵、豪勢じゃな。
「貴様か!人殺しは!!!」
「人は殺しておらん、ゴミ処理をしただけじゃ」
「ふ、ふざけるな!!捕らえろ!!!」
さっと高速、10人の喉を軽く突いて回る。
突然倒れた警備兵に、訳が分からず呆然と眺めておる群衆に
「言い忘れたが、わしは神じゃ!!この国に神罰を降しに来た!!!4649」
何か反応鈍いな、適当に2~3人に氷の針を跳ばす。
ドサッと倒れた者を見て、皆我先に逃げ出した。
大勢の奴隷が取り残されて、もじもじしておる。
「奴隷のみんな!付いて来るか?」
頷いて皆付いて来る様子。
最初に助けたチッコイのは、わしの上着を掴んで、離れようとせん。
わしもチッコイが、わしの胸までの身長、計った事は無いが、わしは110センチ位じゃ、70センチあるか無いか位かのぅ、可愛い!!
「名前は?」「·····コビト?」「それは名前と違うじゃろ」「種族は?」
「わ、分かりません」
誰かこの子の種族知ってる?
「ピクシー族だと思います」近くのホビットが教えてくれた。
「ピクシー?翅は?」「マンバ様、私鳥じゃないよ羽なんて生えて無い」
(ピクシーって翅で飛び回る妖精だと思ってたが、違うようじゃ)
小さいと頭がでかく手足が短い、バランスの悪いのが定番じゃが、ピクシーはスラリとした女性を1/3に縮小した、リカちゃん人形みたいじゃ。
「おぅ、名前が無いならリカと名付ける」
「リカ?私はリカ!嬉しい!!マンバ様、ありがとう」
良い笑顔で、本当に嬉しそうじゃな。
話ながらも、奴隷を引き連れておる者に、氷の針を跳ばして行く。
2~3人殺すと奴隷を残し、辺りは無人になる。
ハーメルンのホラ吹きみたいに、元奴隷を引き連れて行進じゃ。
何気無く路地裏を覗くと、全裸のケトシ少女が倒れておった。
大きく開かれた両足の付け根から、出血しておる。
路地の奥に、立っておる男が何をしたか、誰が見ても解る状態、男は股間丸出しじゃ。
「ギャッギャーー」男は股間を押さえ転げ回っておる。
風の刃で、玉と竿を切り落としてやったからのぅ。
草を千切り、もみもみグチャグチャ、少女の股間治療、傷は勿論おそらく処女再生も出来たはず。
粗末な服が悲惨な状態になって居るが、全裸よりましじゃろう、着せてやった。
まだ呻いておる男に「少女とお揃いの股間出血、気分はどうじゃ?」
「た、助けてくれ!!」「この少女も助けてと言わなんだか?」
「う~痛い!!」「反省の様子が無いのぅもう少し
男の左足首を、握り潰しながら持ち上げる、大股開きの根本、尻の穴に氷の棒をねじ込んでやった。
「ギャ~~ゥ、ウ、ウ、ウ、ギャ~~ッ」
「汚ねぇチン、タマも一緒にゴミ焼却」
鬼火少の威力を増して、焼却処分。
風に灰が散って行った。
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