第43話 周辺諸国

ルーマ王国、精霊王国、セノメ王国、3国に対し周辺諸国から、問い合わせが殺到しておるそうじゃ。

大多数の国が、自国の安全の為、何らかの条約を結びたがっておる。

早い話が、不可侵条約じゃ。

わしは不可侵条約程府抜けた、いい加減な条約は無いと思っておる。

不可侵などまず守られる事は無い、どの歴史を観ても結果は如実に現れておる。

条約を結んでやって、定説通り裏切り侵略やってみるか、不可侵条約とはそう言うものじゃからな。


次に多いのは、ナイチ聖国にチスナ帝国を滅ぼした殺戮を、やんわり遠回しに非難して来る奴等、それらの国々は人類至上主義の疑惑がある。


主義主張は10人10色、色んな意見があって良いのは、実り充実した民主主義思想が蔓延し、強大な経済力軍事力を持つ国際社会があってこその余裕である、それの遥か前段階の原始社会に置いては、良い意味の、独裁者が思い画く理想社会を造り出す事からしか、進歩はない。


高尚な事を言っても、人類至上主義者の排他的で、いじけた思想をわしが気にくわん事が、見つけたら殺して回る理由じゃ。

その意味で、三重姉弟と防衛軍0番隊に、実態調査を頼んでおる。

要は調査結果待ちじゃな。


神の大陸でもそうじゃったが、別に天下統一したかった訳じゃない。

わし自身が生き抜く為の、邪魔を取り除く行為の繰り返しの結果が大陸統一じゃった。


次の邪魔者は可哀想かも知れんのう、段々面倒になって来ておる、一気の更地、何も無かった事にするかも·····いや!!宝物には罪が無かった、個別の消滅作業か·····もう飽きたぞ!!

ナオ達に言って置けば良かった、調査結果黒なら、滅ぼせと·····


「マンバ様調査終りました、ダーク王国は真っ黒でした!」

「ガキンチョ、帰ったぞチョロマカシ帝国、黒!!」

「ナオ、テツ、ご苦労!じゃぁ宝物だけ救出して、それぞれ滅ぼして来て!!」

「ガキンチョ、それは核ミサイルの発射ボタン押すような行為だぞ!!悪気無く平気で正義の名の基大量虐殺するってやつ」

「テツのくせに、真っ当な事を言いよる·····その通りかも知れんな」

「ガキンチョ!テツのくせに、は言い過ぎ」

「そうか?色惚け腑抜けか、考え無しの猪突猛進がテツの本質じゃろう」

「それは·····オレみたいな子供を本気で言い負かす、700年生きて居ようが、そんな所がガキンチョだぁ!!!」

「おぅおぅ、言いよるのぅ、ガキの粋がり丸出しのテツがわしは好きじゃ、可愛ゆいのぅ」

「マンバ様それ位で止めてあげて、テツ涙目」

「すまん、テツは大切な側近じゃ、わしお気に入りは違い無いぞ!!」

「·····そうだろ!!オレがガキンチョの第一側近!!!」

「第一はナオじゃな」「じゃぁ第二」「第二は我子背の目」「第三?」「第三はカズマ」

「大負けで第四」「第四は大多羅じゃ」「五本の指に入れば·····」「すまんのぅ第五は猫又じゃ」「じゃぁ何番だ!!」「·····うん·····側近には違い無いぞ」「ガキンチョォ!!」



「マンバ神様、調査済みました、グレイ王国、国王は統治力無しですが白、重鎮の半数程が黒、こいつらの成で国が黒になって居ました」

「チャイ、よく見抜いて来た!!ご苦労であった!!」


「マンバ神様アッカ王国が、精霊王国に進軍しそうです!!」

「チイトご苦労!アッカ王国が精霊王国を攻めるか·····アッカの非難が一番強烈じゃったからのぅ」

「それにしても、ナイチ聖国の、亜人=奴隷の思想、弱い者を虐げ、悪政から目を反らせる、弱者は奴隷で鬱憤を晴らす、楽で上手い事考えたものじゃ」

「鬼族やエルフ族は、扱い難いので放置、弱いケトシやホビットを奴隷にする卑劣さ」


「グレイ王国の、奴隷解放と黒の重鎮を神隠し、から始めるか」

やり方は、こうじゃ··········


「テツは遊撃!チャイは0番隊架空袋得意な者を連れて、グレイ重鎮神隠し作戦!!」

「はい!!!」

「ナオは、防衛軍別動隊、魔王軍を率いて、アッカ王国の攻撃壊滅を急げ!!!」

「マンバ様、奈王軍だよ·····」

「ガキンチョは何する?」

「わしは単独で、ダーク王国とチョロマカシ帝国を、消滅作業じゃ」


復興支援の為、ルーマ王国に滞在して居った皆が、それぞれの目標に向かった。



「私魔王じゃ無いよ」

緊急の為、精霊王国に向けて、高速で飛行中のナオは呟く。


「姐さん、お帰りっす」

「「「「「魔王様お帰りなさい!!!」」」」」

盂羅達、魔王軍に迎えられ、整列した隊員に命令するナオ。

「緊急命令を、マンバ神様から受けて来た!!」

「「「「「「おぅーーーーー」」」」」」

「30分で出撃準備せよ!!!敵はアッカ王国である」

「姐さん、アッカ王国は東に一日の距離っす」

「悠長に、トロトロ進軍してると、アッカ王国が逆に攻めて来るぞ!!!」

「飛べるようになった者、手を上げろ!!」

軍隊最優先で、マンバ様に指導して頂き、其なりに神術使いが増えて来た。

盂羅を入れて50人程が挙手している。


「挙手した者、30分後準備してこの場に集合!!行け!!!」

「飛べん奴、ギリギリまで再度指導してやる、集合!!!」

「飛行は難しい物じゃ無い、鎌鼬で弱い竜巻を起こし体に纏う、その竜巻を操る事で空を飛ぶ」

分かり易くゆっくりやって見せ、次に一緒にやらせてみる、20人程が新に飛べ出した。

「飛べた者は準備に向かえ!!!」

「まだ飛べん奴等は繰り返し練習だ!!」


全員は無理だったが、120人の隊員の殆どが飛べた。

「「「「「魔王様、有り難う御座いました」」」」」

飛べ出した者は、大喜びで準備に向かった。

「飛ぶ事の出来ん奴は邪魔になる!!居残りで飛行訓練!!飛べるようになった者は追い掛けて来い」


飛び立つ前に訓示。

「飛行に馴れん者は、見た方向にふらふら飛んで行く、飛び立ったら余所見をするな!!私だけを見て飛んで来い!!!」


全員アッカ王国に向け飛び立った。

多少ふらつき飛行する者が居たが、墜落や激突事故も無く、無事アッカ王国防壁前に降り立った。

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