第11話 逃亡者を追う

「マンバ姫様!!ヤラシア様とショボンヌ様が50の兵と共に逃亡したもよう!!!」

「逃亡先はショボンヌ領!!!」

「ふぅ·····分かった!」

ショボンヌ領も手に入れるつもりじゃった、ついでに滅ぼすか。


コロはまだ行ったきりじゃし、ペスに乗るか。

「ペス追い駆けるぞ!!」「ウォン」

「マンバ姫様!お供させて!!」

「ナオか·····ヤン乗せてやってくれるか?」「バゥッ」

「ナオそれに乗って!」

「俺も行くぞ!!」

(テツ面倒くさ!!)

「トン乗せてやって!」「ウォフ」「そう言わず頼む!」「ウォン」

面倒くせぇ!!!


「乗ったか?ナオテツしっかり掴まってろ!!」

「ペス追え!!!」「ウォン!!」

「わっわっわぁーーーーー」

テツ、ギャイギャイと五月蝿い!!!


追跡は、あっけなく終った。

あれっもう追い付いた?

ノタノタ走って、逃げる気あるの?

「ヤラショボ乗馬が下手なのか!!」

「護衛の騎馬隊可哀想に」

あれっ?

ヤラシアのガマガエル馬に振り落とされてる!!

見覚えのある馬が、凄い勢いでこっちに駆けて来る。


「お前助けた馬か?」「ヒブヒィン」「そうか!!」

スリスリ鼻面寄せて来て、可愛いな!!

「ヒンヒンヒヒン」「アルフォンヌ?そうか良い名だ!!」

「ガキンチョ!お前馬や狼の言葉が解るのか?」

「こんなにハッキリ喋ってるの聞こえんのか?」

「解るか!!変態!!!」

「ウォンウォウォン」(こいつ食っても良い?)

「ワッパ、トンに食い殺されるぞ!!!」


「わっ!待ってくれぇ!!置いて行くな!!!」

ヤラシアを残して、ショボンヌ達が去って行く。

テツを乗せたまま、トンがヤラシアに襲い掛かる!

ガリッボリッ!!

「あぁあっトン、そんなバッチイの喰ったら腹痛起こすぞ!!」

ヤラシアガマガエルをトンは2口で喰ってしまった。

トンの上で、一部始終目の当たりにしたテツが、青い顔してる。


騎馬隊はショボンヌが連れて来た兵みたい、守るのは領主のショボンヌのみかよ。

同盟も糞も有ったもんじゃ無いか。

仁義無き奴等!面倒くせぇ滅ぼすか!!

「行くぞペス追え!!!」「ウォン!!」


必死に逃げる騎馬隊。

「ペス、ヤンニントン馬は殺すな!兵のみ襲え!!!」

野太い悲鳴が響き渡り、一方的な殺戮が始まった。


「「「やめてくれぇーー」」」終った。

馬から飛び降り武器を捨て、両手を上げる兵達、12人に減って居た。

追い駆けっこしながらの殺戮、一寸時間が掛かったか、な?

ショボンヌが居ない「あぁ、あそこで潰れてるのがショボンヌか」


追い付いて来たアルフォンヌが馬達に話をしてる。

アルフォンヌがこちらを見た。

51頭の馬が一斉にこちらを見て嘶いた!!

「ああっ服従しますってか」「分かった!ヨロシク!!」

人間は面倒くせぇが、馬や獣は可愛いな


「ショボンヌ兵!指揮官は誰じゃ?」

「指揮官は死にました、自分はニロ曹長、副官であります」

「ニロ曹長、これからショボンヌ領に向かう」

「ショボンヌ領が消滅するか、わしの統治で栄えるか、運命を貴官に託す」

銘々自分の馬に跨がったが、馬達は言う事を聞かずわしの方を見る。

「連れて行ってやれ!」「ヒーン」

可愛いが面倒くさ!わしの言う事しか聞かんようになりよった。

ナオとテツがシルバーウルフは恐い、馬に乗ると言い出した。

「アルフォンヌそれとそこの馬、乗せてやって!」


ナオちゃんとテツは、スキルなのか巧みな手綱捌き、乗馬が上手い!!

騎馬隊より先行して、ショボンヌ城下に消えて行った。


さて、わしが生き抜く為に、もうひと頑張りするか。

焼き尽くして、更地にした方が簡単じゃが、そうも行かんかのう。

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